毒舌!医療と生物をやさしく読み解く入門

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人材派遣会社から見る「現代・医者考」。
厳しい勤務実態が浮き彫りになる


 人材派遣というのは、一般企業だけではなく、医療の世界でも増えている。
だが、そこには同時に、過酷な医療実態も浮かび上がって来ている。だから…


【医師の"望む勤務"とは?】

 ある医師の人材紹介会社では、2005年度の紹介成立数が、4019件と、
前年度2240件の約1.8倍にも、増えている。これは、常勤、非常勤を、
含めての数字で、2000年度との比較では、約8倍と、急増している。

 医師の紹介会社について・・・

 医師の転職を支援する会社で、この4〜5年で、急激に、数を増やしている。
正確な数は不明だが、全国展開している会社が、10社近く、中小事業者も含
めれば、100社以上あるのではないかと、推測されている。

 転職を希望する医師を、別の医療機関などに紹介する他に、開業を希望する
医師の支援業務などもしている。

 聞くところによると、大学の医局の人事コントロールが強かった時は、需要
が一定だったそうである。ところが、2004年4月に始まった新人医師の
新研修制度が始まったことをきっかけに、業績が、急拡大しているとのこと。

 転職先に、どういう"勤務条件"を望むか・・・
───────────────────────────────────
 ●当直のない診療所の院長

 ●公立より、待遇の良い民間病院や開業医

 ●求人が増えている外資系製薬会社での研究職      などなど
───────────────────────────────────
 *背景にあるのは、当直や緊急呼出などの厳しい勤務実態に合わない報酬や
  訴訟リスクの高まりなどであることが、裏付けられている。
───────────────────────────────────

 従来・・・

 医師は、出身大学の「医局人事」で、動くことが多かった。しかし、04年
度からの臨床研修制度の変更で、研修先の医療機関の範囲が拡大した。

 そのため・・・

 研修医が、自由に、病院を選べるようになったことに伴って、医局の人事権
が弱まったとの見方がされている。

 勤務医不足が、深刻な産婦人科や小児科のニーズも、非常に高まっているた
め、医局からは、ベテラン医師が、手術などをする現場から、どんどん抜けて
行くという現象も、起こっている。反面、新たな入局者は激減。

 単純に・・・

 収入面だけを比べても、開業医は、最低で、年収1500万円程度は、確保
出来るのに対して、公立病院の勤務医は、1000万円に届かない例があるこ
とも、"医局離れ"に、拍車をかけている。

 現に・・・

 北海道内でも、札幌以外の地方病院で、産婦人科医や小児科医を筆頭に、
人数をほとんど確保出来ないという現状がある。極端に言えば、都会以外では、
子供を産むな、育てるなという示唆なのか?

 今までの医局制度が、極端だったことは、私も認める。そして、同じ診療行
為をするのなら、少しでも、勤務条件が良いところを、求めるのも当然だ。

 だが、同時に・・・

 産婦人科医や小児科医、地方の医師不足を解決するための抜本的な施策を打
ち出さないと、日本の「少子化」は、どんどん加速して行くことだろう。環境
が揃っているはずの札幌でも、出生率は0.98になってしまったのだから…。

 抜本的な"緊急施策"としては・・・

 現状「公立病院の勤務医の年収上げる」しかないのではないか?


    **評価が真っ二つ・・・→ http://tinyurl.com/yb2vle

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