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"骨密度測定"に潜む謎を読み解く 一人の読者様から「骨密度」を取り上げて欲しいとメールがありました。 (メールの詳細は"読者's Eyes"で) 【"骨密度"とは?】 "骨密度"とは「単位面積あたりの骨量(骨の重さ)」の事である。 [表示=g/cm2(平方センチ)]で表します。 [一般的な数値] 約1.0 g/cm2(平方センチ)↓ {年齢と共に減る}→0.9→0.7… それでは、生活習慣病と呼ばれている「骨粗鬆症(わざと漢字にします)」だ と「骨密度測定」をした後、診断される基準はどの位の数値なんでしょう? それは日本骨粗鬆学会によると・・・ Young Adult Mean(YAM)=若年成人平均(20歳代から30歳代の平均値)を100 %として、どの位減少しているかで認定しています。 △YAMから80%の骨密度で『注意信号』 ×YAMから70%の骨密度で『警告信号』 これから言える事は若い内(30歳前後)にまず1度「骨密度測定」を行ない、 自分の骨量を知っておく。その後、だんだん骨粗鬆症が危なくなってくる40 〜50代には、若い時の骨量を頭に入れて、1年に1度くらい「骨密度測定」 が必要であるという事です(特に40〜50代女性)。 また、"骨密度"の低下速度(中高年以降)は一般的に男性の方が低く、年1% 程度、女性では約2倍の年2%程度の低下が見られると言われています。 【"骨密度"測定の種類】 「骨密度測定」・・・骨の強さを維持する成分(骨塩…カルシウム、リンなど) の量を測定し、骨粗鬆症の診断等に行なう検査 [病院関連] 1.「2つの異なるX線とコンピュータ」を用いる方法(DXA法など) 2.「超音波」を用いる方法 3.「アイソトープ(放射性同位元素)」を用いる方法 4.「X線フィルム」を用いる方法(MD法) 5.「CTと模擬の人骨」を用いる方法(QCT法) ☆1と2が現在、日本で行なわれている一般的な測定方法です。特に1は"デ キサ法"といい、一番普及していて、誤差もこれらの測定方法の中では一番 少ないと言われています(最近の超高額な超音波装置の中にはかなり誤差が 少ないものもあるが、まだ一般にあまり普及していない)。 この"デキサ法"について少し説明します。 N.Yさんが下でコメントしているように 「体を輪切りにするように光を当てていく機械で、色分けで密度を調べるもの でした。腕と大たい骨の付け根のニ箇所測りました」 これに補足すると・・・ 2つの異なったエネルギーを持つX線を照射し、それぞれのエネルギー線が どの程度吸収されたかによって、身体を骨、脂肪、水の3要素に分類し、骨部 分の密度を算出するものです。 主に脊椎骨密度を測定しますが、どのような骨部位でも測定可能です。 そこで測定したデータは全て専用のコンピュータに集積され、分析されます。 しかも、測定からデータの分析まで20〜30分という短時間で済みます (病院にもよるでしょうが、その日の内に結果が出るはずです)。 →→→検査費用は4000〜5000円(健康保険適用)くらいです。 放射線科や婦人科などで検査を行なっていることが多いようです。 (どこの科でやっているか?詳細は病院にお尋ね下さい) [病院以外での簡易検査方法] ○骨伝導による骨密度検査(N.Yさんが電器店でされたもの) 手首の骨や足のかかとなどを使う。 ○超音波による骨量測定(かかとをお湯につける) ★どちらも手軽に測定出来るが、誤差が非常に大きい。もし、その数値を不安 に感じるようであれば、N.Yさんのように専門の病院で再検査される事を お勧めします。 【貴方も既に"骨粗鬆症"!?】 簡単に言うと「骨がスカスカでもろくなり、骨折しやすくなっている状態」 何故、上でわざわざ漢字で表したかというと・・・(トリビア的) 「粗」=あらい 「鬆」=す とも読みます。 ↓ "「す」の入った大根のようにスカスカになってしまった状態"という意 *次に『なりやすい人(または予備軍)』を列挙します。 ●女性(特に40〜50代で閉経後) ●やせた人(太った人の方が一般的に骨量が多いと言われている) ●運動をあまりしない人(運動で骨にある程度の負荷を掛けた方が強くなる) ●過度の喫煙、飲酒をする人(カルシウム吸収率が悪くなる。ホルモン異常を きたすケースも) ●カルシウム不足の人→ただ、カルシウムを摂るだけでは体に吸収されにくい。 ビタミンDやKが不足していては吸収率が低くなる。 ●あまり日光に当たらない人(北国の人など)↓ これに関しては、北国だけの問題ではなく、コンピュータやテレビゲームな どで戸外にあまり出ない人もカルシウムの吸収が悪くなってしまうのである。 最近では若年齢層でも「骨粗鬆症予備軍」が増えていると聞く。これは子供 の頃、あまり戸外で遊ばない弊害が出て来ているのではないかと考えている。 ●遺伝的に「骨粗鬆症」家系の人はなりやすい。 ○上記に当てはまらない人でも45歳くらいから骨量は減少します。 その他に… ●ステロイドなどの薬物投与を受けている人 ●内分泌異常のある人 ●慢性疾患で体が弱っている人 ●運動などで骨に体重をかけることが少なくなった人 (寝たきり状態や宇宙などで無重力状態などにおかれた人など) 「当てはまる人もそうでない人も一度測定した方がいいかもしれないよなぁ 〜。骨って見えないから分からないけど、体を支えている柱なのだから」 *今回は「骨密度」に焦点を当てました。生活習慣病「骨粗鬆症」の予防策な どは機会を改めて、再度取り上げたいと思っています。
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