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中国ばかりではなく、最近では、国内でも、トルエン、ジクロルボス等出没。 中国の問題があったから、出て来たのか、それとも、元々、国内にも存在? 特に、「トルエン」の方は、問題が深そうだ・・・ 今回、その元凶となったのは「伊藤ハムの東京工場(千葉県柏市)」である。 「トルエン」と「ある問題」を、分かりやすく、時系列で、追って行きたい。 ─────────────────────────────────── 〜主に、伊藤ハム 山田専務と中川工場長(東京工場)の説明によるもの〜 ─────────────────────────────────── 9月18日 水質定期検査(3ヶ月に一回) ─────────────────────────────────── 9月24日 上記の検査結果が出る。 ─────────────────────────────────── シアン化物イオンと塩化シアンを、1リットルあたり0.02mg検出 (基準値0.01mg以下) ─────────────────────────────────── ★シアン化物イオンは、シアン化ナトリウム(青酸ソーダ)や、シアン化カリ ウム(青酸カリ)が、水に溶けると生成される人体に有害な毒物。自殺や、 事件などでも、過去、使用されている。 塩化シアン(シアン化塩素)は、自然界にほとんど存在しない。主に消毒剤 や金属メッキに使用される。細胞内呼吸を阻害することによって、死に至 らしめる化学兵器としても、用いられる。 ─────────────────────────────────── *40年間、地下水を使用。しかし、今回、初めての異常値を検出。現場は、 検査の異常と、勝手に思い込み、情報がここでストップしてしまう。 さらに・・・ 年一回の原水検査が、10月上旬にあったため、その結果を、待つことに。 http://www.kfha.or.jp/anotherwindow/gensui40.htm ─────────────────────────────────── 9月25日 再検査 → 検査結果 1リットルあたり0.03mg ─────────────────────────────────── 10月3日 別の井戸の検査 → 結果 1リットルあたり0.014mg ─────────────────────────────────── *この時点で、上記2ヵ所の井戸からの地下水使用は、見合わせている。 ちなみに・・・ 地下水は、「ウィンナー」や「ピザ」の製造や機械の洗浄に使っている。 ─────────────────────────────────── 10月14日 再度の検査 → 上記2ヵ所から、シアン化物イオンや塩化 シアンは、検出されていない。 ─────────────────────────────────── *しかし、この時点では、製品への使用は再開せず、残る1ヵ所の井戸の 地下水で、操業していた。 ─────────────────────────────────── 10月22日 伊藤ハム本社(兵庫県西宮市)に、上記の件を、初めて報告。 ─────────────────────────────────── 10月24日 柏市役所が、東京工場の立ち入り調査 → 地下水の数値は、基準を下回っていた。 ─────────────────────────────────── 10月25日 沖縄を除く、46都道府県に、東京工場から出荷した13種 類の製品、計267万パック(賞味期限切れも含む)を、自主 回収すると、発表。 ─────────────────────────────────── *回収する約267万パックは、9月18日(初めての異常値を検出)以降の 生産。賞味期限が切れていない約194万パック以外の商品も、対象。 伊藤ハムの発表によると、回収には、約3億円かかるらしい。 ─────────────────────────────────── 10月26日 生協系の2団体と、スーパー8社から委託を受けて、製造し たPB(プライベートブランド)のウィンナー13品目、計 64万袋が、新たに、自主回収の対象になると、発表。 ─────────────────────────────────── 10月27日 柏保健所が、東京工場の地下水を浄化した水から、基準値の 約2倍の「塩素酸」を検出したと、発表。 検査結果・・・ 1リットルあたり1.1mg(基準値0.6mg) 東京工場では、同日から、この井戸の使用を、中止。 ─────────────────────────────────── *「塩素酸」一般的には、漂白剤やトイレ洗剤などに使用されている。だが、 基準値を超える「塩素酸」が体内に入ると、赤血球が減少するなどの影響 が考えられるとのことだ。こんな危険な成分が入った物を、我々は、日常 平気で使っている。非常に恐ろしいことだと、思う。 ─────────────────────────────────── 生活協同組合連合会ユーコープ事業連合(横浜市)が、伊藤ハム東京工場に、 製造委託したウィンナーソーセージの購入者から、「異臭がする」と苦情が 相次ぎ、事業連合が、商品を回収していたことが、判明。 事業連合によると・・・ 苦情があったのは、何れも、賞味期限が11月4日の「CO・OPあらびき ポークウィンナー」。地下水の件が、発表される前、23、24日に、静岡 県や神奈川県の購入者計8人から、 「接着剤のような臭いがする」「薬品臭がする」などの苦情が、あった。 この時点では、特に、重い健康被害を、訴えた人は、いなかったらしい。 ─────────────────────────────────── 10月28日 ─────────────────────────────────── 東京工場を、一時停止すると、発表。同時に、学識経験者をトップに据えた 「調査対策委員会」を、近く発足させ、原因究明や危機管理体制の強化を、 図ることも、決定。 ─────────────────────────────────── ★この学識経験者が、"調査の鍵"となる。会社寄り(伊藤ハム寄り)の人間を 据えてしまうと、会社の保身ばかりを考え、まともな調査が出来ない。 この人選を見ていれば、「企業の本気度」など、一目瞭然である。 そもそも、日本の会社が、本気になって、「原因究明」や「危機管理体制 の強化」に、取り組んだことがあるのだろうか?ないからこそ、次々と、 この様な問題が、噴出してくるのである。学習能力のないのが日本の会社。 ─────────────────────────────────── *29日、東京工場は、ほぼ全ての稼働を停止。西宮工場(兵庫県)や、グル ープ会社の東北工場(宮城県)に、生産を移す。620人の従業員の雇用は、 "基本的"には、継続するとのこと。 *今後は、「水質検査の強化」「濾過装置の更新」などにより、安全な水を 確保していく方針。生産停止期間は、今のところ未定だが、装置の更新に、 1週間〜10日間かかるため、おそらく、その後になるだろうとのこと。 ─────────────────────────────────── ★"基本的"というところが、非常に恐い。実は、私の古くからの友人も、 ここで、長年働いている。彼の処遇が、今後、どうなるか心配である。 ─────────────────────────────────── 柏市が、この日、工場周辺を含む計7ヵ所の地下200メートル級の深井戸 と、市内全域36ヵ所の井戸水の水質を、検査。 検査結果は・・・ シアン化物イオンなどは、1リットルあたり0.001mg未満で、基準値 の0.01mgには、達していなかったと、発表。 ─────────────────────────────────── 10月29日 ─────────────────────────────────── 伊藤ハムは、ユーコープ事業連合から委託されて製造していた「CO・OP あらびきポークウィンナー」(異臭問題アリ)を、10422袋、自主回収。 検査したところ・・・ 最大で、29.64ppmの「トルエン」が検出されたと、発表。 ─────────────────────────────────── ★「トルエン」とくると、シンナーが思い浮かぶ。シンナー中毒(トルエン 中毒)は、一時、社会問題となった。最近では、建材の溶剤として用いら れた「トルエン」が室内に放出されることにより生ずる「シックハウス症 候群」により問題視されている。毒性が強く、劇物に指定されている。 ─────────────────────────────────── *伊藤ハム側では、「地下水の問題」とは、関係がない、としている。 ─────────────────────────────────── 10月31日 ─────────────────────────────────── 柏保健所は、伊藤ハム東京工場で製造された「CO・OPあらびきポークウ ィンナー」の在庫品から62.7ppmの「トルエン」が検出されたと発表。 横浜市内で販売された同一製品からも、最大188ppmの「トルエン」が、 検出されたことは、既に、判明済み。 = 製造段階で、「トルエン」が、混入した可能性が、高まる。 「トルエン」が、検出されたのは・・・ 柏保健所が、東京工場内から回収した製品3検体の内の1つで、残り2つか らは、検出されなかったとのこと。 ただ・・・ 横浜市から、譲り受けた同一製品1検体からも、11.8ppm検出した。 ─────────────────────────────────── こういう問題が、出るといつも思うんだけど・・・ 会社側にしても、役所にしても、「健康には、問題はありません」とか、 今回であれば、「地下水の問題とは、関係ありません」とか、そんな事を、 簡単に、断定してしまっていいのかね?充分に、調べる余地があるのでは? これ以上、不安を煽りたくないから・・・ その前に、もう、目一杯煽っているよ。約1ヶ月も、放って置いたくせに。 市民だって、ばかじゃないさ。この人達が、会社>市民の健康だという図式 には、とっくに、気が付いているよ。そんな奴らが、何を言っても、同じ。 だからこそ、ハッキリしない今の段階では・・・ ─────────────────────────────────── 「健康との関連につきましては、もう一度、調査させていただきます」 「地下水とトルエンの関連につきましても、再度、調査いたします」 ─────────────────────────────────── こういう真摯な態度が、当事者の会社も、役所も、必要なのではないですか。 だって、本当に、分からないじゃない。専門家でも、推測しか出来ないよ。 そんな事を、即断出来る力が、伊藤ハムにも、柏保健所にも、ある訳ない。 もしかすると・・・ 「地下水の問題」は、伊藤ハムの問題だけじゃないかも知れないよ。 今のところ、周辺からは、基準を超える値は、検出されていないようだけど、 井戸水を使っている地域の土壌が汚染され、そのしわ寄せが、東京工場に、 行っているということだって、十分に、考えられるもんなぁ〜、真面目に。 近くに・・・ 「毒ガス室」があったからという報道をしているマスコミも、存在する。 何れにしても、現段階では、調べてみないと、何とも言えないという状況だ。 もし、土壌が汚染されているのなら、もはや、一企業だけの問題ではない。 それらを、ハッキリさせるためにも・・・ 伊藤ハムにだけ、責任を押し付けるのではなく、"国民の健康と安全"という 観点からも、地方自治体、場合によっては、国が、手助けする必要がある。 日本のマスコミのほとんどは・・・ 事件、事故などの報道を、「切り売り」している。だから、前後の関係が、 分からないことが多い。それらを、時系列で追って見ることにより、新たに、 「見えてくるもの」がある。単独では気付かなかった"連続性による判明"だ。 それにしても、痛感することは・・・ 日本の企業は、危機管理能力がないだけじゃなく、学習能力も最低である。 いい加減に、気付けよ! 問題を先送りしたら、良いことは、ないぞ!! 早く出した方が、国民のイメージ回復も早いし、最終的なダメージも少ない。 それと・・・ 調査をするのであれば、徹底的に。おざなりな結果なら、やらない方が良い。 また、今回の件で、PB(プライベートブランド)のやり方が、良く分かった。 PBと言えども、所詮、どっかの会社が作っている。袋の後ろに書いてある。 《追伸》 伊藤ハムによると、東京工場で使用する水は、1日3500トン。以前から、 柏市に、上水道の使用を申し入れてきたが、「出来ない」と、言われていた とのこと。柏市に、責任の一端を背負わせ、少しは、荷を軽くするつもりか。
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