毒舌!医療と生物をやさしく読み解く入門

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「駆除する側」と「駆除される側」垣根は永遠か。


 「この人は狡い!」という直感は大方当たっている。笑顔では誤魔化せない。

 その笑顔も作り物だから。他人は貴方ほど鈍感じゃない。狡いは自分に返る。

 何かなぁ・・・

 職場で、1ヶ月程前に「カラスの巣」を発見した。今年は敷地内の木だった。

 昨年迄は、道路を挟んで、向かい側の木。カラスにとっては"敷地内"が仇に。
 http://www.unlimit517.co.jp/url/file/shikichikarasu.html

 何故なら、敷地外ならば、「鳥獣保護法」により、守る壁が高くなっていた。
 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H14/H14HO088.html

 確かに・・・

 日頃、運動不足になりがちな工場人にとって、カラスはウォーキングの邪魔。

 特に、産卵から雛が巣立つ6月頃は、親ガラスも気が立って、手に負えない。

 巣立ったら巣立ったで、子ガラスを守るために、親ガラスの心配の種尽きず。

 人間同様・・・

 否、現代では、人間以上に、子供が大切な筈だ。カラス=害鳥の図式浮かぶ。

 誰に対する「害」と問えば、人間。近寄り過ぎた為に、カラスは敵視された。

 人間が近寄ったのか、カラスが近寄って来たのか。人間の野口雨情は心謳う。

 それは・・・
───────────────────────────────────
 烏 なぜ啼くの
  
 烏は山に
  
 可愛い七つの子があるからよ
 
 可愛 可愛と
  
 烏は啼くの
  
 可愛 可愛と
  
 啼くんだよ
  
 山の古巣へ行って見て御覧
  
 丸い眼をしたいい子だよ
───────────────────────────────────

 日本人が・・・

 幼い頃から親しんでいる童謡「七つの子」。里山は人間とカラスの良距離感。

 それを壊したのは、増え続けた人間の為せる業。侵されたカラスは生きる為、

 人間に近寄らざろう得なかった。それは、結果的に、上手く行った様見える。

 しかし・・・

 近寄り過ぎたカラスは、人間に迷惑顔され、いの一番に「駆除対象」となる。

 一番の迷惑材料は「ゴミ漁り」。狙われるのは、「ルール無視のゴミ」多し。

 人間側にも、共存の配慮足り無し。人間側の都合をただ一方的に押し付ける。

 私は思った事があった・・・

 カラスが、もし「あんな色」じゃなかったら、もっと人間好みの色だったら、

 こんなに毛嫌いされる事もなかったのじゃないかと。けれど、これも人都合。

 飽くまでも、「駆除する側」と「駆除される側」。永遠に平行線を辿るのか。

 聞く所によると・・・

 一年間に、駆除されるカラスは、40〜50万羽。けれど、カラスの総数は、

 定かではない。減っているのか、逆に、増えているのか。人間側の感覚では、

 減っている手応えはない。寧ろ、増えている感覚有り。間引きは逆効果か?

 実は・・・

 その間引きが、カラスにとって、丁度良い生息環境を作る手助けをしてる?

 これによって、一個体当たりの餌の量が、充分に賄える。生存率が高まる。

 故に、総数は減るどころか、もしかしたら、増えているかも。イタチごっこ。

 駆除した当日・・・

 そこの社員に聞かれ、駆除の状況を説明した際に、思わず付け加えた言葉が。

 「只、巣と一緒に駆除された二羽の雛のその後を思うと、何か可哀想な気が」

 「しょうがないんじゃない。折角やっているウォーキングの時、邪魔だから」

 私も彼も・・・

 本音だろう。それぞれの都合。それぞれの意味合い。彼にとって雛=邪魔者。

 私にとっては雛=カラスの子供。やっぱり、割り切れないよなぁ貴重な生命。

 総務の担当者はそういう感覚が残っていたのか「後の事は、言わないでよね」

 もしかすると・・・

 人間側の駆除にも拘わらず、カラスが減らないのは「現代社会への警鐘」か。

 これ以上、人間の横暴を許さじという。街に於けるヒグマの跋扈もそうかも。

 何時か、叡智を巡らし、「駆除する側」と「駆除される側」の看板外れぬか。
 http://www.unlimit517.co.jp/ana312.htm

 少なくとも・・・

 私は、カラスだから、しょうがないという心境には慣れない。子を思う親心。

 この親心も、街生活で、薄れさせている人間共。カラス、ヒグマは反面教師。

 基本的な心情では、既に、鳥や獣達が、人間を上回っている可能性を感じる。

 ただ・・・

 肉布団を着ている欲望の塊に陥らない事を祈るのみ。そうウォーキングかぁ。

 職場近くのカラス達へ・・・

 来年は、再び、道路の向こうに、「巣」を作れよ。君達の子供を守る為にね。

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