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絶滅はさせられない二の矢が必要でも 約20年振り位に行って来ました「北海道開拓記念館(現・北海道博物館)」。 展示物「夷酋列像」。松前藩家老・蠣崎波響による12人のアイヌの肖像画。 http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/post/exhibition/special/detail1737/ 思い出すなぁ・・・ 東室蘭。社宅。裏山。そして、何らかの施設傍にあった「小川の湧き水」を。 僕は、一人で、「虫捕り」や「水中生物採集」するのが、事の他好きだった。 もう50年近く前になるなぁ〜。懐かしいけど、今でもその場面が涌き出す。 クワガタや・・・ トノサマバッタも印象深いけど、やっぱり、『日本ザリガニ』の薄茶に窮る。 http://crayfish-study.sakura.ne.jp/pbc02.html アメリカザリガニ程、大きくは無い。でも、毒々しい赤色よりは控えめ茶色。 如何にもアメリカの無粋さと比べて、日本の奥床しさがそこはかとなく漂う。 http://www.zukan-bouz.com/ebi/zarigani/amerikazarigani.html それだけに・・・ 生命力は、外来種であるアメリカザリガニの方が旺盛なのだろうねぇ〜全く。 それでも、少し大き目の石をはぐった時、後ろ向きにすぅすぅすぅと逃げる。 体長は5cm位の小型のものが多かったなぁ〜。10cm超なら、大物だよ。 そして・・・ 北海道には、こんな人がいたんだねぇ〜。道立総合研究機構稚内水試の職員。 川井唯史さんという方。専門は「昆布等の増養殖」。昆布の増やし方だよね。 その方が、何と『ザリガニ研究の第一人者』。明らかに、専門とは違うよね。 切欠は・・・ アメリカザリガニの起源を探っていた米国人研究者と二十数年前出会った事。 それから、ザリガニ研究にも取り組み、九州大から博士号迄、取得している。 「好きこそ物の上手なれ」じゃないけど、ザリガニが好きだったんだねぇ〜。 特徴的なのは・・・ 各国の研究者と60種以上のザリガニの遺伝子情報を分析。その結果として、 『札幌近郊のニホンザリガニ』=『北半球の祖先種』と2年前に突き止めた。 悠久のロマンを感じさせるのは、恐竜前2億数千年前には既に現代と同じ姿。 但し・・・ 現在の大陸が形成される過程で、『ニホンザリガニ』が、どの様な方法にて、 分布を拡げたか等は「謎」とされているらしい。でも、2億年以上も前から、 生息していた『ニホンザリガニ』の温もりを、私の手は覚えている。興奮共。 けれど・・・ アメリカザリガニ程は、身体が頑丈ではなかった。華奢で直ぐに潰れそう感。 そして、綺麗な湧き水の様な環境じゃないと、生きて行けないんだ。儚くね。 その『ニホンザリガニ』、しかも、札幌近郊の種が『北半球の祖先』凄いよ。 その上・・・ 前出の川井さんは、2014年に「国際ザリガニ学会」の代表に就任した折、 これ迄「世界のザリガニを網羅した本」が無かった為、世界の研究をリード する米国とドイツの大学教授2人に協力を求め、一緒に編集に当たることに。 そして・・・ 学術書専門の米大手出版社CRCプレス社から8月に「Freshwater http://www.unlimit517.co.jp/url/file/518-1.html Crayfish A Global Overview」(淡水ザリガニ− 世界からの俯瞰)を刊行。各国の研究者46人執筆。確認済550種地域別に。 貴重な種を・・・ 守る為に「保全策」も記されている。川井さんは、「ザリガニの教科書とも 言える本に、北半球のザリガニの起源に関する研究結果が掲載されたことで 道内の生息地の貴重さが改めて裏付けられた」と自画自賛。私も鼻が高いよ。 専門書以外にも・・・ 素人にも非常に分かり易く記された著書もある。そして今、他の在来種同様、 http://www.unlimit517.co.jp/url/file/518-2.html この『ニホンザリガニ』も絶滅の危機に瀕している。川井氏や、私の様には、 この生物の温もりを感じられなくなるのか。人類は罪である。これ迄幾つも。 再び・・・ 過ちを犯すのか。これ以上は堪忍して欲しい。「在来種」を追い詰めたのは、 決して「外来種」ではない。自分達の都合でそれらを持ち込んだ人間の責任。 「外来種」だけを駆逐して、終了とは成り得ない。『ニホンザリガニ』死守。 其の上で・・・ 「外来種」との共存も考えるべき。現在の「外来種」は日本で生まれ育った。 http://www.unlimit517.co.jp/ana224.htm もう「準在来種」とも言える。定着させた責任は勿論人間。それならばだよ、 殺すだけでは道理が合わぬだろうさ。生かす術も持たなければならぬのが情。 一つには・・・ 「頂きます有難う」で食用を増やす手。何とか、料理の手を煩わせない様に、 グロテスクな体を見せない様に、「剥き身」で流通させるしかない。缶詰も。 種として、生かす事にはならないのかも知れないが「食べ物」として活かす。 これだけ・・・ 増えてしまった「外来種」を全て駆逐するのは無理。結果としての「食べ物」 それがとどの詰まりに『ニホンザリガニ』を生かす術になれば幸い。矢張り、 2億数千年前の『北半球の祖先』を絶滅はさせられない。二の矢が必要でも。
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