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思い出は色褪ぬ。時には振り返るのも ♪汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる、季節外れの雪が降ってる〜♪ そう昭和の名曲「なごり雪」。今が正にそんな時期。季節外れでもないよね。 これも・・・ 思い出すなぁ〜。今から約30年前。私は最初の赴任地である「釧路」在住。 それも、2LDKのアパートに同僚N、詰まり、男と二人で共同生活をした。 1年位かなぁ〜。その後、Nは出身地の帯広に、私も実家のある札幌に転勤。 最初は・・・ 余り好きになれない街だったが、何か、段々と心に沁みて来た。会社の中も、 女子連(年齢は下だが先輩)と、早々にお友達になった。何時も、5〜6人で、 テニスやドライブを楽しんだ。和気藹々として、良い雰囲気だったよなぁ〜。 仕事も・・・ 配送・倉庫業務だったが、何だかとても新鮮な感じがした。薬品問屋なので、 覚える事は多かったが、遣り甲斐はあった。慣れてくると宿直業務にも着任。 最初の宿直日、ベテランK氏と任に。緊急薬は無いだろうと高を括っていた。 一仕事終えて、気の抜けた状態・・・ しかも、K氏は何時もの如く、焼酎を煽り出した。先輩の誘い断れず、私も。 二人共、720mlの焼酎を一本空け、酔っていた。其処へ、突然、ベルが。 K氏が出ると「D病院から緊急薬品の配達依頼だ」。私はどうしたら良い? その薬品は・・・ 「筋弛緩剤」だった。要するに、もう少しで、臨終寸前の患者さんがいると。 届けない訳には行かない。でも、飲酒運転も出来ない。今よりも緩かったが。 午前2時。選択肢は一つしかない。「タクシー」。現地では無口、事無きを。 この病院に・・・ 行く時にも見えていたなぁ〜「春採湖」。右に左に見ながら、病院や薬局へ。 近くに「太平洋炭礦」もあったなぁ〜。一番良い時期の6月は名物「霧」で。 http://www.unlimit517.co.jp/url/file/533-1.html まるで、トワイライトゾーンみたいになっていた。白い塊に車が吸い込まれ。 この「春採湖」・・・ 実は、嘗て、海だった「海跡湖」に属しているそう。現在、湖水は、水深で、 http://www.unlimit517.co.jp/url/file/533-2.html 約3m迄が「淡水」で、その下に、無酸素状態の「海水」が沈んでいる構造。 ここに、釧路市民に関心が高いある生物が生息している。それは「ヒブナ」。 漢字で書くと・・・ 「緋鮒」。やや黄色を帯びた赤い色が特徴。魚体によっては濃淡も見られる。 ここ「春採湖」は、1937(昭和12)年に「春採湖ヒブナ生息地」として、 国の天然記念物に指定され、湖全体が保護対象。但し、未だに「謎多き者」。 「ヒブナ」の現状と経緯・・・ ─────────────────────────────────── ●出現時期や生息数等、未だ、十分に分かっていない。 ─────────────────────────────────── ●「ヒブナの生息調査」は「地引網」による捕獲だった。 だが、2000年代に入ってから、凡そ3年おきに実施しながら、 2001年の4匹以降、「産卵期の目視」等で確認出来ても、 捕獲出来ない状態が続いていた。 ─────────────────────────────────── ●2013年から、6、7月の産卵期に湖岸に寄って来る「ヒブナ」を 直径約1mの半円の枠に袋状の網を付けた「さで網」を使う様に。 http://www.unlimit517.co.jp/url/file/533-3.html 理由は「産卵期に近寄っても余り逃げなかった」から。 2014年11匹捕獲(13年振り)。2015年6月19匹捕獲。 ─────────────────────────────────── ●戦後30回以上行われている調査でも、二桁以上の捕獲は7回程。 ─────────────────────────────────── ●最も多かったのは、1984年の237匹(研究が進む契機に)。 ─────────────────────────────────── ●1985〜87年には、文化庁の補助事業による研究が行われ、 「人工増殖技術」の確立に繋がる。 ─────────────────────────────────── *この3ヵ年の研究で、捕獲した「ヒブナ」の分析を、染色体研究の専門 家に依頼した処「ギンプナの突然変異」で出現したという結論を得る。 http://zukan.com/fish/internal16 ─────────────────────────────────── ●1916(大正5)年に、金魚や鯉が放流された記録。その為、一時は、 「金魚の野生化」「交雑」「突然変異」等で論争もあった。 ─────────────────────────────────── ●「ヒブナ」の生息する地域は他にもあるが、「春採湖」を始め、 その多くは、「海跡湖」や、元の河川から切り離された「河跡湖」等で、 共通条件としては「硫化水素の様な汚染物質が発生しやすい環境」か。 ─────────────────────────────────── ●外来種のウチダザリガニが繁殖し、「ヒブナ」が卵を産み付ける水草が、 ウチダザリガニの食害を受けている。 http://www.unlimit517.co.jp/url/file/533-4.html ─────────────────────────────────── *駆除の為の捕獲が進められる一方、対策として、プラスチック製の人工 水草を設置。此処が、「産卵場所になる」成果アリ。だが、心配の種。 ─────────────────────────────────── そして・・・ 此の近辺に「可愛い看板」が存在したのを思い出す。今でも脳裏に刻まれる。 http://chikapon51.blog11.fc2.com/blog-entry-139.html 此の一帯の風景も。恐らく、釧路市民は、此の風景と「ひぶな」を重ねると。 http://blog.livedoor.jp/kamui857/archives/4234338.html だから、関心が深いのでは。あの「愛らしい姿」も相俟って。私もそうだと。 あれから・・・ 30年以上経って、思い出すのだから、相当深く迄浸透している。同僚Nと、 共同生活を営んだアパートは既に襤褸屋。太平洋炭礦も2002年に閉山す。 時の移ろいは素早い。だが、思い出は色褪ぬ。時には振り返るのも悪く無い。
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