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大切にされない存在"コンタクトレンズ" "目"という極めてデリケートな視覚器官。その目に装着する"コンタクトレン ズ"。使い捨てや短時間で…などという利便性だけで、安易に購入してません? 【激増!"コンタクトレンズ"による眼障害】 この件を説明する前に、私が昨年、取り上げた記事を読んでいただきたい。 ─────────────────────────────────── 急増!!『コンタクトレンズ』をめぐるクレーム処理の現状 〜ある眼科勤務者の告白レポート 2004.9.16 ─────────────────────────────────── 初社会人、初任地で一緒に時を過ごした現役医療従事者の友人からメールを いただきました。 【安物買いでトラブルが急増!!】 最近の眼科での医療訴訟の話題として『コンタクトレンズの処方』をめぐる トラブルがかなりの頻度で増えています。 ほんの一例として、眼科を掲げていれば、必ずと言って良いほど、『コンタ クトレンズ』を購入に来る患者さんがいます。 初めから、眼科にかかって検査を行なって、レンズを処方すれば良いものを レンズのコストが安いからといって、〇〇〇プラザとか、インターネットで購 入した商品を検眼もしないで着脱したり、誤った度数のまま装着したりするケ ースが非常に多い。 気が付いた時には、既に遅く、角膜内皮に損傷を起こしてから、眼科を受診 する患者さんが少なくありません。 【本当に常勤してるの?ドクター】 『コンタクトレンズの処方』のために行なわれる検眼やテスト用のコンタクト レンズの着脱の各行為は、医師法17条に謳っている「医業」の内容となる医 行為のために、必ず医師が常勤していなければなりません。 しかし、眼科以外のコンタクトレンズショップでは、名ばかりの医師(既に一 線を退いた高齢な医師など)、中には産婦人科を引退した医師が常勤している所 もあると聞きます。 間違って「股を開いてください」などと言われかねません(苦笑)。 こういう患者さんが毎日のように眼科の門を叩くのです。 ─────────────────────────────────── 1年前に、まさに当事者である友人の報告してくれた状況が、今は、加速度 的に、"悪い方向"へ進んでいる。これらの原因としては「コンタクトレンズ市 場が拡大していること」「使い捨てタイプや定期交換タイプの普及」などが挙 げられる。 現在、"コンタクトレンズ"の使用者は、約1,500万人と言われ、今後、 コンタクトレンズ装着予備軍(現状はメガネ装着)も含めて、どんどん人数は増 加して行くと予想される。 しかし・・・ 日本眼科学会が実施した「コンタクトレンズによる眼障害アンケート調査」 によると、2003年1〜2月の2ヶ月間に、全国の眼科医療機関710施設 に来院した"コンタクトレンズ"による眼障害患者数=約26,000人。 全国には、約6,800施設の眼科医療機関がある。そこから、推計すると、 年間約150万人が、眼障害患者になっている。何と、約10人に一人が、"眼 障害"を起こしている。 患者の中でも多いのが「"ソフトコンタクトレンズ"による眼障害」 例えば、「睡眠時にも、ソフトコンタクトレンズを連続装用していたため、 角膜新生血管を発症した」とか「2年前より、インターネット販売で、診察を 受けずに、レンズ購入。一週間連続装用使い捨てソフトレンズを使用して、違 和感を感じていたが放置、その結果、角膜潰瘍と眼内炎を発症」してしまった という使用例。 「でも、こんな"使い方"している人、全国にたくさんいるんじゃないの?」 だから、危ないのである。ソフトレンズは「薄くて、装着感がよい」。その ため、全使用者の7割を占めるくらいに、人気が高い。反面、ハードレンズに 比べて、汚れやすく、耐久性に劣る。 しかも、ソフトレンズの長所が、"眼障害"を早期発見するという意味では、 短所になってしまう。それは・・・ ○ハードレンズの場合…眼に違和感があると、本人は直ぐに気付いて、外すの で、障害が起こっても、重症化しにくい。 ×ソフトレンズの場合…障害が起こっていることに、気付きにくく、異物感や 痛みを感じた時には、既に、症状が悪化しているケー スが多い。→ そのまま放置 → "失明"の可能性 【売る側と使う側、それぞれの"モラル"】 上記の状況を踏まえて、ここでは、売る側(医師含む)と使う側、それぞれの 問題点あるいは対処法など、"モラル"を中心に、分かりやすく、箇条書きで、 記していきたい。 ─────────────────────────────────── [1.売る側(医師含む)の問題点] ●"販売ルート"が急速に拡大している。 従来のような眼科医療機関に付属している販売店の他に、一般の薬局や量販 店、インターネット通販(激増している)など、ルートが多様化している。 特に、インターネット通販や量販店では、過去に購入した時のレンズデータ さえあれば、簡単に注文出来る。そのため、医師の検査や指導が全くなされ ていない。 仮に、量販店などに併設された診療所があるところでも、「原価割れで、レ ンズを売り、客を集め、レンズ処方の際に必要な診察料で儲ける」という商 売が第一目的であり、眼を管理する、診るといった医業とはかけ離れている。 事実、ある量販店に、併設の診療所以外の"処方箋"を持って行ったところ、 「併設の診療所で診てもらわないと、コンタクトは作れません」と言われた とのこと。まさに、両者がグルになり、診察料を儲けようとする図式。 ●眼科医、及び、眼科医以外の"名義貸し、アルバイト"がまかり通る 併設された診療所には、ほとんど「眼科医」がいない。実際は、上記、友人 の報告にもあるように、医師がいても、まったくの「専門外」であることが 多い。 また、都会を中心に、眼科医や眼科以外の医師の「名義貸し」が横行してい る。中には、東京にいながら、札幌の量販店に名義を貸していたり、どう考 えても、診察が不可能なくらい「多くの量販店」に名義を貸しているという "金"のためには、モラルなど関係ないという不届きな医師も存在する。 自分の診療が休みの時、量販店などから誘いを受け、「高額なアルバイト」 を引き受ける医師が、結構いる。眼科医はもちろんだが、その他の科目の医 師も、誘いを受けているとのことだ。 ●"広告特例"が認められているコンタクトレンズ コンタクトレンズというのは、体温計や血圧計などと共に、「一般向け広告」 が許されている(確かにテレビCMなどで良く見る)。体温計や血圧計などは、 購入後、使用する段階で、あまりトラブルは考えられない。 しかし、コンタクトレンズは、眼に直接触れる「*医療用具→高度管理医療 機器」であり、使用者は、購入にあたって、眼の状態、適合検査、診断、装 用後の眼の状態チェック、及び、ケアが、医療の上から非常に重要なことに なる。 そのため、体温計や血圧計と同等に扱うのは、無理がある。だから、使用に 関しては、「量販店や眼鏡店で、眼の検査や処方をしてもらうものではない」 というに認識を周知徹底させなければならない。 *医療用具→高度管理医療機器 今年の4月から、薬事法の改正により、コンタクトレンズは、「医療用具」 から「高度管理医療機器」に取り扱い区分が変わった。 この「高度管理医療機器」には、コンタクトレンズの他に、中空紙型透析器、 汎用人工呼吸器、汎用輸液ポンプ、埋込み型ペースメーカー、吸収性縫合糸 などが含まれている。 つまり、コンタクトレンズは、使用に際して「高リスク」であるということ を法律が認めたということだ。上記の懸念材料が、少しは前進した。この区 分より、「高度管理医療機器」すなわち、コンタクトレンズの販売に関して も、非常に厳しくなる(なってもらわないと困る)。 ●眼科の診療時間 使う側が、コンタクトレンズを購入する時は、「比較的余裕のある夜間」や 「休日・祝祭日」に多いという傾向がある。だが、この時間というのは、ほ とんどの眼科が、休診している。 今後は、眼科医の側も、使う側に考慮し、「夜間や休日の診療」を検討した 方が良いのではないか。医師の側から、コンタクトを装用するのには、絶対 に、「眼科医による専門の診察が必要」という意識を強く持ってもらうため にも、実現すべきことだと思われる。 そのためには、「眼科医の数を増やす」のが必要不可欠。2002年度時点 で、眼科医の数は、12,448人。全体の医師に占める割合は、5.0%。 最低でも、この2倍の数は必要だと言われている。 "必要性が高いこと"や"比較的高収入を得られる"など増える要素は充分にあ る。これは余談だが、アメリカの優秀な医学生の間で「眼科」は非常に人気 があるとのことだ。それは、割合に「訴訟が少ない」という国事情にもある のだが…。 [2.使う側の問題点と対処方法] ■コンタクトレンズは"単なるモノ" 使用側は、単なる物品購入のイメージを持ち、コンタクトレンズを「医療用 具→高度管理医療機器」として、きちんと認識していない。だから、より安 いモノ、より手軽な方法で、入手したがる。 ■安易なコンタクトレンズの装用 "使い捨てコンタクトレンズ"の普及で、10代・若者達の利用が進んでいる。 1999年…4.3%〜2004年…8.3%とほぼ倍になっている。それ に従い、安易に、ファッション目的でカラーコンタクトレンズなどを装用し、 トラブルが激増している。 困ったことに、こんなに重要なコンタクトレンズにも拘わらず、「携帯電話 の利用料」に回すため、コンタクトに掛かる費用を抑えようとする若者も増 えている。まさに、"本末転倒"とはこの事だ。 ■"視力を矯正している"という意識がない 当然、その意識がないために、購入後の「使用」「ケア(眼の)」「定期検査」 まで思いが至らないというのは、ある意味、当然の結末である。 ─────────────────────────────────── 「対処方法」としては、次の4点を守ることである。 1.購入前に、必ず、眼科医の検査・処方を受ける。いくら、前に処方しても らったのと同じコンタクトで良いと思っても、再度すべし。 2.そのコンタクトレンズに、決められた装用時間(期間)を厳守する。 3.例え、眼に異常を感じていなくても、定期検査を受けること。 4.適切なレンズケア、および、眼のケア(点眼、マッサージなど)を行う事。 ─────────────────────────────────── ちゃんと診察を受けてから、購入・装用しないと・・・ 「手軽に、コンタクト、ゲットしちゃった! でも、それと引き換えに、眼から光を奪ってしまうかも知れないよ…」 **安物買いの・・・ http://tinyurl.com/9jzh9
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