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未来に向けて「手を抜く」事 今年は「初雪」が遅い様。けれど、降らない事は無い。少し遅くて、良いよ。 今年も残す処2ヶ月。年々、早くなって行く「私の中の時」。でも、大丈夫。 「基礎研究」は・・・ 物になるまで「時間が掛かる」。しかも、9割は「偽物」で1割は「本物」。 これは、2018年の「ノーベル医学生理学賞」を受賞した本庶佑氏の趣旨。 彼のバックグランドは、京都大特別教授で76歳。日本人の受賞は26人目。 彼の言葉を裏付ける様に・・・ 本庶氏の研究チームが「物になる物」を発見したのは1992年で26年前。 その時に、異物を攻撃する免疫細胞でブレーキ役として働く蛋白質「PD1」 を発見。癌細胞が「PD1」と結合し、免疫細胞の攻撃にブレーキを掛ける。 もし、これを・・・ 阻止出来れば「癌」の排除が可能になる。この原理に基づいて、本庶氏らが、 小野薬品工業(大阪市)と開発した「オプジーボ」は『免疫チェックポイント https://www.ganchiryo.com/prevention/immune_checkpoint.php 阻害剤』と呼ばれ、2014年には、「皮膚癌」の薬として発売されている。 その後・・・ 「肺」「腎臓」「胃」などの癌へ対象を拡大。同様の仕組みを利用した創薬 も相次いでいる。現在は「手術」「抗癌剤」「放射線」に続く第4の治療と。 但し、年間1千万以上掛かる医療費が重く圧し掛かる。無駄なく使うが急務。 http://www.unlimit517.co.jp/url/file/592-1.html 今回・・・ 同時受賞した米テキサス大のジェームズ・アリソン教授(70)。彼の発見は、 「CTLA4」。これも「PD1」同様に蛋白質であり、免疫にブレーキを http://www.unlimit517.co.jp/url/file/592-2.html 掛けるものと成り得ている。詰まり、これを阻止出来れば、癌を排除可能と。 本来であれば・・・ 「免疫」は体内で生まれた「癌細胞」を攻撃して、取り除く力を持っている。 故に、「癌細胞」+「PD1」、「癌細胞」+「CTLA4」という結合を 防ぎ、「免疫」本来の力を発揮させる様にする。自力で治す手助けをする事。 只・・・ 全ての薬物は体内に於いて「異物」として認識されてしまう。寧ろ、効果が、 高ければ高い程「副作用」も強くなってしまう。オプジーボの様な薬剤でも、 例外ではない様。以前の抗癌剤より、「副作用」は弱いと言われていてもだ。 今後・・・ どんなに医学や科学が進歩しようとも、薬物が「異物」である限りは抗えぬ。 故に、効果の程も「人」によって、差異が出て来るだろう。其れでも未来に、 向けて、薬物も進歩を止める訳には行かぬ。其の為に「基礎研究」が不可欠。 現代は・・・ 「結果」が直ぐに求められる。だから、本庶氏が言われる様に、一割位しか 「結果」の出ない「基礎研究」にはお金が集まらないのだろう。更に時間が、 膨大に掛かる。其れでも、「海の物とも山の物ともつかない」可能性が高い。 だが・・・ 「基礎研究」を怠ると、今後、本庶氏の様な研究者はもう出て来ないだろう。 『ノーベル賞』が取れるとか取れないの問題じゃなく、日本は人類の未来に、 貢献出来ない国になってしまう。未来志向の「貴重な投資」は、絶対に必要。 其れこそが・・・ 明日の人類を救う事になる。本庶氏ですら、1992年に「PD1」を発見。 其れから、実用化された薬物が発売される迄に「22年(2014)」費やす。 「基礎研究」にお金を出さないという事は、未来に向けて、「手を抜く」事。
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