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"不妊治療"は有効なのか!?3 先週、先々週と「不妊治療の現状と問題点」を取り上げてきた。それでは、 未来に向けて、"希望の先杖"となる『不妊治療の光明』は見えているのか? 【不妊治療の光明〜その1】 我が街・札幌にある「北大大学院の理学研究科」が、快挙です!!その快挙 とは、1世紀近く、研究が続けられていたのに、正体が掴めなかった『脊椎動 物の排卵酵素』を、メダカを使って、突き止めることに成功したのである。 研究は、約7年に渡り、高橋孝行教授(生物化学専攻)らのグループによって、 行なわれてきた。そして、遂に、今月の6日、アメリカの「科学アカデミー紀 要」(電子版)で、"世界初の成果"を発表した。 ─────────────────────────────────── メダカの排卵 → 卵を覆う「養育細胞」(細胞の層) + → 卵を放出 卵巣表面の固い皮膜が溶ける ─────────────────────────────────── 上記のメカニズムの中から、高橋教授らが、発見したのは、この皮膜などの 溶解を促す「ゼラチナーゼA」「MTI−MMP」「MT2−MMP」という 3つの"排卵酵素"。 彼らは、周辺の細胞層を含む卵の中で、作り出される酵素は、「8種類であ る」ことを突き止めた上で、1つ1つの確認作業を行ない、3種類に特定した。 「研究の成果は分かったけど、"不妊治療"と、どう関係があるのさ?」 うん、分かった。でも、もうチョッと、前置きを続けさせて。この研究の歴 史自体は古いんだ。脊椎動物に、"排卵酵素"が存在することは、1916年、 既に、アメリカの研究者によって指摘されていた。 その後、マウスやヒトで、研究は続けられてきたが、この酵素を見つけ出す ことは出来なかった。高橋教授曰く、この背景には、「排卵に作用する酵素が 一つではなかったため」という理由があるようだ。 そんな理由も踏まえながら、今回、高橋教授らは、 ─────────────────────────────────── ○「排卵の基本的な仕組み」=魚類からヒトまで脊椎動物に共通 + ↓ ○構造が単純で、管理しやすい → "メダカ"に、着目=快挙 ─────────────────────────────────── 本題に戻します。上記、発見された3種類の酵素を作り出す遺伝子は、ヒト にもあるとのことだ。同じ酵素か、類似した酵素が、ヒトの排卵に関わってい る可能性が高い。 つまり・・・ 「もし、ヒトの排卵酵素を特定出来たら、"不妊治療"の大いに役立つ」となる 【不妊治療の光明〜その2】 西洋医学と東洋医学の融合。言葉で書くと、簡単ですが、これが医療現場で は、意外に難しい。どうも、未だに、西洋医学=科学的、東洋医学=非科学的 といった考えを持っている医者も多いようです。 "不妊治療"の分野も、どちらかというと「西洋医学」中心のところがありま す。だから、医師によっては、東洋医学の代表である"漢方薬"をろくすっぽ勉 強もしていないのに、否定してしまうケースも多々あります。 しかし、漢方薬に精通した医師によりますと、"不妊治療"においては、「排 卵障害が疑われる方」や「黄体機能不全の方」には、非常に良く効くという印 象を持っているようです。 「何故、"漢方薬"が効くのか?」 これに正確に答えられる医師は、ほとんどいないでしょう。何故なら、「漢 方薬は、全てがいくつもの成分が配合された合剤」であるということです。だ から、だいたいの推測は成り立っても、絶対にそれが…とはならないのです。 後、このメルマガでも何回か書いたのですが、「西洋医学で使われる薬」と 「漢方薬」を比べると、一般的には、副作用は、「漢方薬」の方が少ないよう な感覚がありますが、そんなことはありません。 副作用も、効き目も含めて、個人差が大きいのが「漢方薬」です。しかし、 有効な人にとっては、副作用も少なく、「西洋薬」以上の効果があります。 その他の「漢方薬」の効用は・・・ ─────────────────────────────────── ○"排卵誘発剤"の作用を高める クロミッドなど"排卵誘発剤"の作用を高める効果を持つ可能性アリ。ま た、クロミッドは、使用期間が長くなり、使用量が増えると、頚管粘膜 液の減少、子宮粘膜の薄層化という副作用を抑える作用もアリ。 *良く使用される「漢方薬」=当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)、温経湯 (不妊治療) (ウンケイトウ)、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョ ウガン)、柴苓湯(サイレイトウ)など ○男性不妊 ・精子無力症=八味地黄丸(ハチミジオウガン) ・ 乏精子症=補中益気湯(ホチュウエッキトウ) ─────────────────────────────────── 「いつまでも、欧米崇拝では、"医療技術"も頭打ちになっちゃうよ」 【不妊治療の光明〜その3】 "マカ"という言葉を聞いたことがあるだろうか?最近は、健康食品のサプリ メントなどに、含有されていることも、多い。南米原産で、ブロッコリーや大 根と同様、アブラナ科に属する高山植物。「南米の朝鮮人参」「アンデスの薬 用植物の女王」等の異名を持ち、もてはやされてきた。 "マカ"の効能の全ては、解明されていない。だが、ホルモン系、免疫系、血 管系など、人間が生きて行く上で、大切な基本機能を高めることで、総合的に 体調を整える働きがあると言われています。 つまり、男性、女性とも、生殖機能を活発にして、「妊娠を促進する働き」 を期待出来るということです。例えば、"マカ"に多く含まれるリジンには、女 性の生殖機能を活性化し、受胎環境を整える働きがあるようです。 また、同じく含有されるアルギニンは、男性生殖器細胞の80%を構成して いて、精子を増殖し、活性化させる働きもあるようです。実際、アメリカやペ ルーなどの医療現場では、「ホルモン補充療法(HRT)の代替医療」として、用い られています。 "マカ"自体に、ホルモンが含まれている訳ではありませんが、"マカ"には、 下垂体を刺激し、「プレ・ホルモン(ホルモンになる前の形状)」を作り出す働 きがあるようです。 「プレ・ホルモン」は、副腎皮質線、甲状腺、膵臓のバランスを助けるだけで なく、最終的には、生殖にも非常に関わりのあるエストロゲン、プロゲステロ ン、テストステロンという物質になります。 ただ、現在の日本では・・・ 「"薬事法"の絡みもあり、実際の治療で使うのは難しいかもしれません」 【不妊治療の光明〜その4】 確かにルールを無視して、「受精卵診断」を続けることは、倫理上、法律上、 許されることではない。しかし、患者は待ってくれない。そんな中で、神戸市 の大谷産婦人科にて、「受精卵診断」による3人の子供が生まれた。 現在、「受精卵診断」は、日本産科婦人科学会が、"重度の筋ジストロフィー 診断を目的"とし、承認を与えた場合にのみ、認められている。大谷院長は、昨 年も、学会に無断で行ない、除名されている。 しかし、その後も、習慣性流産の夫婦27組を対象に「受精卵診断」を実施。 今回も含む11組が妊娠した。残り8組の経過は順調、内、2組が6月中に出 産予定とのこと。 「ところで、"受精卵診断"って、何だったっけ?」 ─────────────────────────────────── "受精卵診断"(着床前診断) 体外受精卵が、4〜8個に分裂した段階で、1〜2個の細胞を取り出し、染 色体や遺伝子の異常を調べる。 この上で、異常がない受精卵を体内に戻し、妊娠、出産に繋げる。 遺伝病の回避から、男女の産み分けまで、幅広い応用が可能。すなわち、倫 理を無視して、"金儲けの道具"として、使うことも可能だし(悪用)、本来の 目的である医療面でも、非常に有効な診断であると言える。 ─────────────────────────────────── ただ、予め、障害(異常)を排除しようということは「命の選別」に繋がって しまい、この辺りをクリアするのは、様々な問題があり、困難なことである。 前にも取り上げたように、日本の医療倫理は、未だ遅れているからである。 だが、このまま、放っておくと、大谷院長に同調する医師が出てこないとも 限らない。その中には、本当に、守銭奴の如くに振る舞い、「妊娠に悩む人々」 の気持ちを逆なでにする"悪徳医師"が、出現する可能性が充分に考えられる。 学会も、除名したからと言って、外野席から眺めるだけではなく、早期に、 「受精卵診断(着床前診断)」に関する"ガイドラインの変更"を求めたい。今の ままでは、患者にとっても、医師にとっても、良い状況ではない。 「藁にもすがりたい気持ちで、子供を欲しがる人々を無視してはいけない」 **授かる・・・ http://tinyurl.com/c6e3h
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