毒舌!医療と生物をやさしく読み解く入門

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やさしく読み解く入門」


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本当は、身近な"麻酔"。
でも、一般に知られていないよなぁ〜!?1



 私の友人"ラーメン君"に付き合ってもらい行ってきました。その名も「市民
のための身近な麻酔」。札幌駅構内のイベント広場を使って行なわれました。

【この"麻酔公開講座"の意義】

 この講座は、10月9、10日の2日間行なわれた。私は初めて参加したが、
主催者に聞いてみると、毎年1回、行なわれているとのことである。

 内容は、「手術麻酔シミュレーションライブ」「心肺蘇生体験コーナー」
「医療相談コーナー」などで、構成されていた。最初は、まばらだった観客も、
"5,000万円の高性能人体フィギュア"を使った「手術麻酔シミュレーション」
が始まると、周辺を大勢の人々が、取り囲むようになっていた。

 確かに、高額・高性能フィギュアの他、機器なども含めて、実物と同じ大き
さの"手術シミュレーター"を使い、ライブの名に恥じぬほどの臨場感があった。
4人の全国から集まった麻酔科医の説明も、専門的になり過ぎず、ユーモアを
交えて分かりやすく、一般の人も、理解しやすかったように思う。

 ただ、人体フィギュアの名前が「鈴木宗男(^^;)」だったのが、チョッと笑
ってしまった。何にでも、首を突っ込みたい人なので、こういう話を聞いただ
けで、乗り込んで気はしないかと、本当に心配になったが…(苦笑)。

 だが・・・

 麻酔科医の"つかみ"は、成功した。これで、観客がリラックスし、"麻酔"と
いうともすれば、取っ付きにくい題材に、入りやすくなった。さすが、見せる
方も、「費用対効果」を充分に、認識している。

 実際、ライブが終わった後に、主催者に、「このイベントは、市民の麻酔に
対する認識を高めるには、良い方法だから、年に数回催してみては?」と、私
の方から、提案してみた。

 しかし・・・

 返ってきた言葉は、「私も出来るならそうしたい。しかし、費用が莫大に掛
かる。あの"人体フィギュア"を借りるだけでも、大変なんですよ」。確かに考
えてみると、ハード面だけでも大変な出費である。

 それに加えて、ソフトの面から見ても、全国から優秀な麻酔医が、揃って出
席する。宿泊費から、手配まで、非常に大変なことだと察して余りある。こう
いう事が分かっているから、先生方もスタッフの方々も、限られた時間内で、
「知ってもらおう」という気持ちが強いのだと思う。

 少し残念だったのは、私も参加させていただいた「心肺蘇生体験コーナー」。
蘇生人形を使い、AEDの使用方法、その他、気道を確保→人工呼吸→心臓マ
ッサージに至る心肺蘇生措置の流れ・やり方など体験も出来て良かったのだが、
今話題のAEDの数が足りなく、体験出来なかったのが、心残りである。

 AEDとは、愛知地球博の時に、心肺停止の人を助けたと話題になった"自
動体外式除細動器"のこと。最近では、その重要性が認識され、空港、学校、
主要施設になど、置くところも多くなってきました(まだまだ少ないですが…)。

 ちなみに、札幌駅構内に関しては、主催者も把握していないとのことでした。
この講座の中でも話しておられましたが、心肺停止の方は、最初の"5分"が救
えるかどうかのまさに"生命線"です。

このAEDの付設がもっと増えることで、不幸にも突然に起こってしまった
心肺停止で、亡くなる方が、一人でも少なくなることを祈っております。また、
早く助ければ助けるほど、その後の"回復も良好になる事"が判明しています。

 何れにしても、こういう市民対象の公開講座は「麻酔」という分かりにくい
分野を理解してもらうには、最適だと考えます。しかも、仰々しい場所ではな
く、駅構内というごく一般的な場所というのも良い。

 希望としては、資金や時間の都合が付く限り、出来るだけ数多く催して欲し
いというのが、本音です。もし、皆さんも、どちらかで、こういう催し物が行
なわれていたら、一度、参加されてみることを、オススメします。


 ところで・・・初歩的に戻ります。

【"麻酔"って、何なんだろう?】

 読者の皆様は、"麻酔"というと、どういうイメージを持つのでしょう?

 イメージとしては・・・

 皆さんが、手術を受ける時に、眠ったままで、痛みもなく、何も知らない内
に、悪いところを治してもらえる「便利な医療技術」であるなどと、思われて
いるのが、一般的ではないでしょうか。

 ところで・・・

 麻酔には、専門医である「麻酔科医」という存在があることは、知っていま
したか?内科医、外科医などは、一般的に良く知られていますが、「麻酔科医」
は、どちらかというと、マイナーな部類に入ります。

 大きな病院以外では、他の科目の先生方が、兼任されているケースも、多々
見受けられます。しかし、大がかりな手術は言うまでもなく、軽く縫う程度の
小さな手術でも、"麻酔"の必要なことが、多くあります。

    『意外に蔑ろにされている「麻酔科医」の極めて重要な役割』
───────────────────────────────────
1.筋肉弛緩剤の投与
───────────────────────────────────
 例えば、外科医が、お腹の皮膚を切開した時、筋肉をかき分けたり、切り開
 いて、切り開いて、病変のある悪い部分に達します。その時に、筋肉が硬い
 となかなか手術が進んで行きません。こういう状況に「麻酔科医」は、筋肉
 を軟らかくする薬物(筋弛緩剤など)を投与します。
───────────────────────────────────
2.呼吸管理
───────────────────────────────────
 手術中、呼吸も、患者自身では出来なくなってしまいます。従って、"人工
 呼吸"が必要になります。これらの「麻酔医」によるコントロールを、"呼吸
 管理"と呼んでいます。 
───────────────────────────────────
3.循環管理
───────────────────────────────────
 手術中、患者は眠っていても、様々な刺激に対し、脳や脊髄の神経細胞は、
 それらの刺激に反応して、身体に影響を与えています。例えば、その身体的
 反応として、血圧が上がったり、心拍数が増加したりします。また、出血が
 続くと、逆に、血圧が下がったりします。これらを防ぐために、「麻酔科医」
 が施すのが、"循環管理"です。
───────────────────────────────────
4.疼痛管理
───────────────────────────────────
 強い痛み刺激の時には、麻酔薬や鎮痛薬を多く投与して、痛みから、患者の
 身体を守ったり、弱い痛み刺激の時には、投与量を抑えて、余分な麻酔薬を
 投与しないように気を配っている。このような「麻酔科医」のコントロール
 を、"疼痛管理"と呼んでいます。
───────────────────────────────────

上記のように・・・

 常に、患者の麻酔状態における生理機能をモニターし、手術操作も観察しな
がら、手術の間中は、一時も、手術室から離れないで、患者の側について、医
療技術を駆使しているのが、「麻酔科医」です。

 通り一遍のやり方ではなく、個々の患者のために、「一番適した麻酔方法」
を、「麻酔科医」は、常に考えて、"麻酔"を行なっています。

 そのために・・・

 手術の何日も前から、患者を診察したり、"麻酔管理"のために、必要な検査
を追加したりもします。また、手術後も、患者の呼吸、循環器系の安定、意識
レベルの回復を確認するのも、「麻酔科医」の重要な役割です。

 つまり・・・

 術前・術中・術後を通して、"周術期"と呼んでいますが、"麻酔"とは、患者
が、安全、かつ、快適に、手術が受けられるように、周術期に渡り、患者管理
を行なう医療行為のことです。


 従って・・・
   
 「麻酔医は、"麻酔の時"だけ必要。これは『非常識』ということですね」


 *来週は、"麻酔の歴史"、"麻酔の種類"などを、読み解きたいと思います。

 
   **本音を聞いてみたい・・・ http://tinyurl.com/dplgm


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