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チョコレートの原料「カカオ」を読み解く 私には、あまり縁のない"バレンタインデー"です。そして、これは日本独特 の風習ですが、チョコレートを男性に贈る。その原料「カカオ」に迫ります。 【「カカオ」とは何物なの?】 ─────────────────────────────────── 「カカオ」とは・・・ブラジルのアマゾン川流域とベネズエラのオリノコ川 流域を原産とするアオギリ科カカオ属の常緑樹(1年 中緑色)。 樹の高さは、4.5〜10m。別名・ココアノキ カカオの実は、"カカオポッド"と呼ばれ、長さ15〜 30cm、直径8〜10cmの"ラクビーボール型"を している(品種によって若干異なる)。 この果実は、幹から直接ぶら下がっている。この中に、 20〜60粒の種子であるカカオ豆(パルプ)が、入っ ている。 主品種は「ファスラステロ種」。他に「トリニタリオ 種」、最高級とされる「クリオロ種」などがある。 栽培適地は、赤道を挟んで、南北緯20度以内にあり、 年間を通じて、高温多雨の地域である。 主な生産国は、コトージボワール、ガーナ、ナイジェ リア(以上アフリカ)、ブラジル(南米)、インドネシア (アジア)。この5ヵ国で、約80%。 日本では、ガーナから、80%くらい輸入しています。 ─────────────────────────────────── [一口メモ] ─────────────────────────────────── カカオの学名は、「テオブロア・カカオ」。これは、18世紀の博物学者リン ネによって、名付けられました。ギリシャ語では"神の食べ物"という意味。 昔は、王様や貴族など、いわゆる金持ちだけが食べられる貴重な物だった。 貴方も、こんな"由緒ある植物"を、心して食べましょう(^^)。 ─────────────────────────────────── 【拓コメント】 ─────────────────────────────────── 実は、少し前に、「チョコレート・ファクトリー」というチョコの博物館に、 行きました。これは、札幌にある"白い恋人"というお菓子で有名な石屋製菓 が作った見学施設です。 ここで、初めて、「カカオの実」を見ました。上記のように、20cm位あ ったと思いますが、とても"迫力"があり、一緒に行った友人と、驚いた記憶 があります(アーモンドの少し大きいヤツという感覚しかなかったので(^^;)。 ─────────────────────────────────── 【"カカオ豆"→"チョコレート"へ変身】 "カカオ豆"を、水に漬け、発酵させたもの=チョコレートやココアの原料 ─────────────────────────────────── [状態の名称] ─────────────────────────────────── ● カカオマス…カカオ豆の皮と胚芽を除いて、すり潰したもの ● ココアバター…カカオ豆に、40〜50%(カカオマスでは約55%) 含まれている脂肪分 ● ココアパウダー…カカオマスをある程度、脱脂して、粉末にしたもの。 約300粒のカカオ豆から、およそ1kgのココアパ ウダーが取れる。 ● チョコレート…カカオマスに、砂糖・ココアバターなどを加えたもの。 (今では、これに、様々な素材を加えたものがあります) ─────────────────────────────────── [カカオとチョコの簡単歴史] ─────────────────────────────────── カカオは、約4000年くらい昔の古代メキシコで、食されていたようです。 ↓ 栽培植物としたのは「マヤ文明」 ↓ 1502年 コロンブスが、ホンジュラスからスペインまでカカオ種子を運ぶ ↓ 1828年 ココアが完成 1847年 イギリスで"食べるチョコレート"の加工法が、 編み出され、現在に至っている。 ↓ ─────────────────────────────────── 日本では、1877(明治10)年頃から、"チョコレート"の製造始まる。 当時は、チョコレートを、「猪口令塘」と記していた。 現在では、年間22万トンを超える量が、生産されている。 輸入品と合わせると・・・ 年間国民1人当たり 約2,000g(板チョコ換算約25枚相当)消費 ─────────────────────────────────── [一口メモ] ─────────────────────────────────── 最初に、カカオの種子が運ばれたスペインだが、今では、1人当たりのチョコ レート消費量は、「日本より少なくなっている」現状がある。 ─────────────────────────────────── 今では・・・ 「チョコレートは、日本人にとっても、"なくてはならぬもの"になりました」 【チョコレートの"効用"とは?】 それじゃ、チョコレートを食べることにより、何か"効用"はあるのか? ─────────────────────────────────── 1.カカオマス・ポリフェノール ─────────────────────────────────── これは、貴方も、マスコミを通じて、ご存じだと思います。チョコレートの ほのかな苦みの元"カカオマス・ポリフェノール"は、がんや動脈硬化など、 様々な病気の原因といわれる「活性酸素」から、体を守ってくれるものとし て、注目を浴びています。 "ポリフェノール"というのは、主に植物に含まれていて、共通の分子構造を 持つ化合物のグループをひとまとめにした呼び方。 緑茶に含まれるフラボノイドやカテキンも"ポリフェノール"の一種。特に、 カカオ豆に含まれているものを"カカオマス・ポリフェノール"と呼びます。 "ポリフェノール"というと、赤ワインが有名ですが、一般的なミルクチョコ レートでも、含有量は、赤ワインのおよそ2.5倍、緑茶の8倍もあります。 チョッとホロにがのビターチョコレートになると、これ以上の含有量です。 ─────────────────────────────────── 2."動脈硬化"を防ぐ ─────────────────────────────────── 動脈硬化の原因は、「血中に増えたコレステロールが動脈の繊維に溜まって しまう」「コレステロールが、酸化して、血管に溜まりやすい状態に、変え られてしまう」などが、挙げられます。 "カカオマス・ポリフェノール"には、コレステロールが血管に付着するのを 防ぎ、コレステロールの酸化を抑える働きがあります(抗酸化作用)。 "コレステロール値"自体も、下げる(抗酸化作用)。 更に、血液自体を、ドロドロな状態から、サラサラにする作用もあり。 ─────────────────────────────────── 3."がん予防"に期待 ─────────────────────────────────── 呼吸をして、体内に入った酸素の数%は、「活性酸素」という物質になり、 正常な細胞を、傷つけてしまいます。傷ついた細胞は、発ガンを促す物質の 働きで、がん化する可能性が、大きくなります。 "カカオマス・ポリフェノール"は、細胞が傷つけられるのを防ぎ、既に、が ん化してしまった細胞の増殖を、抑える働きが、実験で証明されています。 その上、体内の"がん発症を抑える役割のある細胞"を、活性化させます。 *スイスのチョコレートの消費量は、日本の約6倍、胃がんによる死亡者数 は、約1/4となっている。 ─────────────────────────────────── 4."ストレス"に打ち勝つ ─────────────────────────────────── "カカオマス・ポリフェノール"は、心と体のストレスにも、効果を発揮しま す。だから、あらかじめ"カカオマス・ポリフェノール"を摂っておくと、ス トレスを受けた時の抵抗力が増し、ストレスを感じても、ダメージを弱めら れることが、実験で証明されています。 ─────────────────────────────────── 5."アレルギー""リウマチ"にも効果 ─────────────────────────────────── 花粉症に代表される"アレルギー疾患"は、体内に入ってくる異物から、身体 を守ろうとする「免疫システム」の過剰反応によって、起こります。 こうした過剰反応にも、「活性酸素」が関わっています。 "カカオマス・ポリフェノール"には、この「活性酸素」が作り出されるのを、 間接的に抑えたり(抗酸化作用)、アレルギー症状を引き起こす物質を作りに くくしたり、炎症を起こす物質が、出てこないように、する働きアリ。 ─────────────────────────────────── 6."虫歯"にも有効(チョコレートの場合、エピカテキン) ─────────────────────────────────── 緑茶やウーロン茶(カテキン)と同じように、"虫歯の進行"を抑える働きアリ (歯周病予防効果) ─────────────────────────────────── 7.集中力・記憶力を高めたり、気持ちを穏やかにさせる ─────────────────────────────────── チョコレートの甘い香りには、「集中力」や「記憶力」を高める効果のある ことが、様々な実験で、明らかになっています。 また、チョコレートには、"テオブロミン"という成分が含まれており、 「神経を鎮静させる作用」も、確認されています。 すなわち、「チョコレートを食べると興奮して鼻血が出る」というのは、 むしろ逆で、欧州などでは、寝る前に、食べたりすることもあるそうです。 ─────────────────────────────────── 8."貧血""ダイエット"にも効果的 ─────────────────────────────────── チョコレートの原料であるカカオ豆には、カルシウム、鉄分、マグネシウム、 亜鉛などのミネラル、ビタミンEなどが、バランス良く含まれています。 特に、女性に不足しがちと言われている「鉄分」を、おやつとして、補うこ とが出来、"貧血の予防"に、つながります。 更に、食物繊維が多く含まれているため、脂肪の吸収が阻害され、"ダイエ ット効果"が、期待出来ます。 こういう説もあります・・・ チョコレートに含まれるカカオバターは、脂肪の吸収率が良いため、同じカ ロリーのものなら、肥満につながりにくい。 食前に、チョコレートを食べると、血糖値が、すばやく上昇するので、食欲 が抑えられる。 でも・・・ 食べ過ぎはいけません。"ダイエット効果"を期待するのであれば、 『カカオの含有量が70%以上のチョコレートを、1日50g(板チョコで約半分)』 ─────────────────────────────────── その他にも・・・ ─────────────────────────────────── 大腸菌、赤痢菌、O−157、サルモネラ菌、ピロリ菌などに対する殺菌作用 ─────────────────────────────────── こんなに、効果があったのですね。改めて、カカオの偉大さが、分かりまし た。さすが、"神の食べ物"です。これを知ったからには、バレンタインデーは、 思いっ切り食べて下さい。 しかし、最近は、バレンタインデーでも、女性が自分が食べるために、チョ コレートを買っていくケースも、増えているようですね。確かに、色々な種類 や味のチョコレートが、並びますからね。 しかも・・・ 自分で食べるチョコレートの方が、本命以外に上げるチョコレートより、値 段が高いようですね(^^;)。う〜ん、シビアです女性は。 それと・・・ こんなのも、札幌で見つけましたよ!「チョコレート石鹸」 2月限定石鹸 savon du chocolat → http://www.at-siesta.com/ 「私も、チョコレートは、大好きです。でも、食べ過ぎには注意注意…」 **こんな実態も・・・ http://tinyurl.com/cn9z9
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