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本当に悪い食品?by道産子擁護派1 892t、2.56%。この数字が、何だか分かりますか?最初の数字が、 北海道で廃棄された「生乳」の量。次は、13年ぶりに減産となる数値である。 【"牛乳"って、どんなモノ?】 今現在、"牛乳"という食品に対する風当たりは、非常に、きつい。健康の面、 ダイエットの面、病気の面など、様々な角度から、色々な媒体で、「悪者」に されつつある。それに従って、販売量も、減ってきた。 私は、大学時代の4年間を除き、生まれも育ちも、北海道である。つまり、 生粋の道産子。貴方もご存じの通り、北海道と酪農は、切っても切れない仲で ある。酪農の象徴である"牛乳"の危機に、立ち上がらない訳には行かない。 そういう趣旨から、今回は、「"牛乳"のプラスの側面」を中心に、読み解い て行きたい。色々と反論もあると思いますが、私は、故郷のために、販売拡大 のために、微力ですが、一肌脱ぎたいと思います。 それでは、最初に・・・ ●「"牛乳"と"生乳"の違いとは?」 ─────────────────────────────────── "生乳"というのは、食品衛生法によると、「搾乳(乳をしぼる)されたままの 乳のこと」で、人の手が、何一つ加えられていないお乳のことを、言います。 牛の乳から、ミルカー(搾乳機)によって、しぼられた"生乳"は、空気に触れ ることなく、殺菌処理されたパイプを通って、バルククーラー(冷却タンク) に、入ります。 そこで、冷やされた"生乳"は、保冷タンクローリー(牛乳運搬保冷トラック) で、牛乳工場へ、運ばれます。← この時点では、まだ"生乳" 工場に到着すると、"牛乳"となるために、「均質化(ホモジナイズ)」と 「加熱殺菌処理」がされます。← この時点で、"牛乳"となります。 ─────────────────────────────────── 日本における代表的な「加熱殺菌処理」には、次の3つがあります。 ─────────────────────────────────── 1.超高温瞬間殺菌(UHT) 120〜130度で、2〜3秒間、加熱(日本の"牛乳"のほとんど)。 2.低温保持殺菌(LTLT) 63〜65度で、30分間、加熱(日本の低温殺菌"牛乳")。 3.高温短時間殺菌(HTST) 72℃以上で、15秒以上、加熱。 ─────────────────────────────────── *高温殺菌法の利点…ほとんど無菌になるため、長期保存が可能(LL牛乳)。 ─────────────────────────────────── "牛乳のにおい"が嫌いな方は、この高温で処理された "牛乳"をイメージしている可能性アリ。何故なら、 "牛乳のにおい"と思っているものが、高温処理される 際の「タンパク質が焼けた加熱臭」であるからです。 ─────────────────────────────────── *低温殺菌法の利点…"生乳"本来の味に、比較的、近い。 ─────────────────────────────────── *"無殺菌牛乳"とは…「細菌数」や「生菌数(生きた細菌)」などで、厳格な チェックが行われた上で、殺菌されていない"牛乳"のこと。 ─────────────────────────────────── 「"牛乳"とは、おおよそ、こんなモノです」 これを踏まえて・・・ 【"牛乳"に対するQ&Aアレコレ】 まだ、貴方の中には、"牛乳"に対する様々な疑問があると思う。この章では、 出来るだけ分かりやすく、一つ一つの疑問について、解決して行きたい。 ─────────────────────────────────── Q1."牛乳"が、「完全栄養食品」というのは、本当か? ─────────────────────────────────── タンパク質、脂質、炭水化物、各種ミネラルやビタミンを豊富に含み、 他の食品に比べて、栄養バランスが、良いことは確かである。 その上、タンパク質の"必須アミノ酸価"が高いことから、他の食品との 比較によって、「完全栄養食品」と呼ばれたりもしていた。 しかし、ビタミンC、ビタミンD、鉄分、食物繊維の含有量は、低く、 客観的に見ると「完全栄養食品」ではない。あくまでも比喩。そもそも、 地球上に、「完全栄養食品」などは、存在しないのではないかと思う。 ─────────────────────────────────── (一般的な"牛乳"100g中の主要栄養素) ─────────────────────────────────── エネルギー67カロリー、タンパク質3.3g、脂質3.8g 炭水化物4.8g [ミネラル]カリウム150mg、カルシウム110mg、リン93mg マグネシウム10mg [ビタミン]A(レチノール当量)39マイクログラム(ごく少量) K 2マイクログラム(ごく少量) B1 0.04mg B2 0.15mg B12 0.3マイクログラム(ごく少量) パントテン酸 0.55マイクログラム(ごく少量) ─────────────────────────────────── Q2."牛乳"は、高温殺菌によって、栄養成分が変わるか? ─────────────────────────────────── 加熱によって、確かに、タンパク質の変性を起こす。このタンパク質の 内、カゼインは、熱による変性を起こしにくいタンパク質と呼ばれてい る。また、ホエー(乳清)タンパク質では、80度前後から、変性が始ま る。 加熱変性と言っても、それぞれのタンパク質のアミノ酸組成が変わるわ けではない。だから、栄養価の絶対値は、変わらない。 ─────────────────────────────────── Q3."牛乳"を飲むと、お腹がゴロゴロする。 ─────────────────────────────────── "牛乳"に含まれる炭水化物の主成分は、「乳糖(99.8%)」である。 乳糖は、小腸の上皮に存在する"乳糖分解酵素ラクターゼ"により、グル コースとガラクトースに、分解される。 この"ラクターゼ"活性は、離乳期以降、どんどん低下して行く。この低 下の時期は、欧米白人に比べ、アフリカやアジアの民族では早く、日本 人は、両者の中間くらいである。 成人での活性は、最大時の1/6程度まで低下する。だが、決して、無 になる訳ではない。一時に、大量の乳糖(牛乳)を摂取しない限り、ある 程度は、分解出来る。 "ラクターゼ"活性が弱いと、いわゆる「乳糖不耐症」になる。 診断基準が、欧米人では、乳糖50g(牛乳1リットル分)、日本人では 乳糖20〜30g(牛乳400〜600ミリリットル分)を、一気に摂取 した場合となっている。 「乳糖不耐症」と思っている人の中には、「冷たい」という事に関する 過敏反応の例も、少なくない。こういう場合、"牛乳"を温め、または、 少しずつ、ゆっくり飲めば、大丈夫だという人も、多い。 この内、「乳糖不耐症」であると診断されるのは、全体の約1割くらい。 牛乳1本程度で、下痢を起こす人は、更に、少ないと考えられる。 元々、乳糖は、非常に消化しにくい糖質であり、一部は、未消化のまま 大腸に達し、そこで、腸内細菌によって、発酵を受け、有機酸を生じる。 有機酸のあるモノは、大腸壁細胞の栄養源となったり、腸内を酸性側に 傾かせて、いわゆる、「善玉菌優位」の良好な腸内菌叢を作り、便通の 改善を行うなど、様々な利点を持っている。 どうしても、"牛乳"ダメだという方は・・・ ヨーグルトは、乳酸菌による乳酸発酵によって、乳糖が2〜3割分解さ れ、減少している。また、チーズは、製造の過程で、乳糖の大部分は、 ホエー(乳清)に移行して除かれているので、"牛乳"がどうしてもダメだ という方には、ヨーグルト(発酵乳も)やチーズなどが、推奨出来る。 ─────────────────────────────────── Q4."牛乳"を飲むと、「大腸ガン」になりやすい? ─────────────────────────────────── これは、最近、言われ出していることですね。どう考えても、原因は、 食生活の変化なのに、なぜ、"牛乳"を悪者にするのでしょう? 貴方もお分かりのように、1950年以降(第二次大戦後)、食生活が大 きく変わり、急激に「脂肪」や「リノール酸」の摂取量が、増えました。 これらに呼応するように、1960年以降「大腸ガン」が急増している。 脂肪の摂取量が増えると、肝臓から胆汁酸の分泌が盛んになり、それに 伴って、二次胆汁酸の産生量が多くなる。二次胆汁酸は、「大腸ガンの 原因物質」として知られている。ゆえに、脂肪の摂取量が増えると、明 らかに、「大腸ガン」になる危険性が高くなると、言えます。 しかも、最近では、リノール酸の関与も指摘されています。 翻って・・・ "牛乳"に関して言えば、その摂取量が多いほど、「胃ガンの発症頻度が 低い」ことが、認知されている。よって、「大腸ガン」との直接的因果 関係はないと、考える方が、自然であろう。 "牛乳"が犯人とされたのは、戦後、「脂肪」や「リノール酸」と同じよ うに、"牛乳"の消費量も、莫大に増えたからだと、思われる。 ある疫学的調査によると、カルシウムの摂取量が多い地域は「大腸ガン が少なく」、摂取量が少ない地域は「大腸ガンが多い」そうである。 いくら、私が、"牛乳"を奨めているからと行って、"牛乳"ばかり飲んで いては、栄養のバランスも良くない。普段の食生活で気をつけなければ ならないことは、どんなに栄養のバランスに優れた食品(牛乳含む)や、 サプリメントであったとしても、それだけに頼っては、いけないと言う ことである。 ─────────────────────────────────── Q5."牛乳"と、アレルギーの関連性とは? ─────────────────────────────────── 厚労省では、2001(平成13)年4月から、アレルギー物質を含む 「特定原材料」として、小麦、そば、卵、乳、落花生の5品目に、法令 上表示を、義務付けた。 この他、表示奨励品目としては、あわび、いか、いくら、えび、オレン ジ、かに、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、 豚肉、まつたけ、もも、やまいも、リンゴ、ゼラチンの19品目が、挙 げられている。 平たく言うと、主に加工食品の中で、上記の原材料が含まれる場合は、 きちんと表示しなければならない(アレルギー表示)という義務である。 卵、乳、小麦は、症例数が多いことから、そば、落花生は、症状が重篤 で、生命に関わるため、特に留意が必要であることから、定められた。 乳幼児では、消化能力と免疫機能の未発達が原因で、"牛乳"タンパク質 により、一過性のアレルギーを、生じることがある。 その事を踏まえて・・・ 母乳を与えられない、あるいは、母乳が不足する1歳未満の乳児には、 母乳の代替品である「育児用調製粉乳」を与え、通常の"牛乳"を与える には、早くて、9ヵ月齢以降にすべきである。 しかしながら・・・ 成長と共に、消化能力や、免疫機能が発達して行き、『牛乳アレルギー』 は、学童期に少なく、成人では、稀になる。 厚労省の研究班が、最近、まとめた調査によると、「子どもの食物アレ ルギーの血液検査」や「皮膚テスト」で、陽性になっても、本当に、 "食事制限が必要である"とされるのは、全体の半分以下ということだ。 だが・・・ 現実に『牛乳アレルギー』の人は、存在する。そういう人に、無理強い することは、出来ない。 ─────────────────────────────────── 「来週は、"牛乳"の知られざる大きなパワーについて、お伝えします」 ▽"牛乳"は美味しくないとお感じの方へ http://www.omoiyari.com/index.php **日々努力しています・・・→ http://tinyurl.com/jhvaf
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