ストーカーに対する誤解

「ストーカー」は一義的な意味だけじゃない！

【ストーカーは"悪い奴"と決め付け過ぎ】　　

　　　「民間交渉人」である前に"ストーカー・バスター"としてのキャリアと実績を積
んできた中で実例などいろいろ書こうと思いましたが、マスコミや書籍でその手の
話がたくさん出ており、好奇心や恐怖心を煽る話ではなく、ごく初歩的であり、別
な角度からストーカーを見てみようと思います。

　　　一般に『ストーカー』と言うと《怖い・気持ち悪い・犯罪者》と見られがちです
　　が、本当にそうでしょうか？

　　　例えば、好きな異性（自分の好みのタイプ）に一目惚れした人の名前や住んでい
　　る所を知りたくて、ついて行ってみたりした事は無いですか？

　　　好きな異性に何度もアタックしたりとか・・・すべてストーカーとして犯人扱い
　　されている人たちの行為と一致しています。

　　　極端な例ですが、子供が親に付きまとい、トイレについて行ったり、出勤時、後
　　追いしたり、自分の欲求を満たす為にダダをこねたり、構ってもらいたくて、悪戯
　　するなどストーカー行為と似ていませんか？

　　　新婚夫婦や恋人間で「私と仕事とどっちが大事？」とか「愛していると言って・
　　・・」とか「抱っこして・・・」etc。全てストーカー行為やストーカーと同じ言動
　　ではないですか？

　　　そうです。"世界中、すべての人がストーカー行為をしている事になります。"

　　　同じ行為をしていても相手によりというか受ける人の気持ち一つなのです。

【セクハラの実例～ある美人OLのケース】

　　　ストーカー行為され始めは、嫌いでも相手に好感を持ち、結婚するケースもありま
　　すよね。セクハラも同様で一つの事例として、某社に勤めるOL(25才)が相談に来まし
　　た。

　　「課長に挨拶代わりにお尻を触られて困っています。訴えたい！」とすごい剣幕です。

　　　そこで課長以外の社内での話を聴くと・・・

　　　明るく、人に好かれるそのOLは異性からも好感を持たれ、同僚男性や係長にも「お
　　はよう！」とお尻をタッチされたり、「今日は一段とかわいいね、退社後はデートか
　　い？」とか「スタイルいいな～彼氏がうらやましい」などセクハラ行為があるにもか
　　かわらず、本人は賛辞、コミュニケーションの一つとしか感じていませんでした。

　　　何故か？？？

　　　ただ、単に仕事で煙たがれる"課長"という立場だからで、課長も特にスケベ心から
　　ではなく、元々楽しく明るい性格で飲んでも下ネタを連発し、「下ネタエロオヤジ」
　　と女性社員から言われるものの、慕われ、何でも相談に乗ってくれるいい上司と評価
　　されていました。

【マスコミの過激報道による誤解】

　　　受けた人の気持ち一つという怖さも含んでいます。また、過激、過剰なマスコミの
　　取り上げ方に過剰反応や被害妄想もあり、対応する側の一人として、もう一度良く考
　　えてもらいたいと思っています。

　　　全てストーカー事件がそうだと言いませんが、ストーカーの８０％強はこの様な気
　　持ちの問題であり、実際に傷害、暴行など凶悪、緊急性のあるものは１０％に満たな
　　いのが実状です。