グレーゾーンの民間交渉人〜貴方に忍び寄る悪の手

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「グレーゾーンの民間交渉人
〜貴方に忍び寄る悪の手」

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市も企業も「安全」に妥協するな最優先で


 この処、晴天が続いていた空模様も小休止。偶には「春雨じゃ濡れようぞ」。

 雨に文句を言うのも一家言。けれど、楽しむのも一興。そんな心の余裕をば。

 他人事ではない・・・

 私の職場でも、危険が常に付き纏う。「高圧ガス」「毒物」「劇物」等など。

 火事になって、これらに引火したら『大惨事』を引き起こす事は間違いない。

 故に、「火」を出さない様に、細心の注意を払って、業務に取り組んでいる。

 恐らく・・・

 この工場でも、そうだったのだろう。私の職場から、車で30分位のT市で。

 H(長野市本社)という会社の第一工場延べ2万1660平方メートルの内で、

 作業棟(延べ7010平方メートルの内部約3千平方メートルが、焼失したと。

 燃えた場所は・・・

 冷却室がある作業棟1Fの西側と、その真上の2F部分。焼損が激しいため、
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 *冷却室は暖房以外に火気が無かった為、市火災予防条例の特定申請により、
  「スプリンクラー」の設置は免除されていた。
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 T市「火災予防条例」には次の様に・・・
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 (スプリンクラー設備に関する基準)
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 第40条 令別表第1(12)項イ及び(14)項に掲げる防火対象物の地階又は無窓階
     で主たる用途に供する部分のうち、可燃性物品を貯蔵し、又は取り
     扱う部分の床面積が2,000平方メートル以上のもの(2,000平方メート
     ル以内ごとに耐火構造の床若しくは壁又は防火戸で区画されている
     ものを除く。)には、スプリンクラー設備を設けなければならない。

  2   前項の規定により設けるスプリンクラー設備は、令第12条第2項及び
     第3項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。
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 詰まり・・・
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 *冷却室では、火の元は「暖房」だけですよ。但し、其処は、耐火構造を
  有する壁で、区画されていますよ。だから、「スプリンクラー」の設置は
  免除していただけますよね。という事か。

 *少し穿った見方をすると、1社でも多く工場を誘致し、「税金」の種に
  したいT市側。成る可く、工場建設費を安く上げたい企業側。利害関係
  が一致。その為に、「安全費」<「誘致」「建設費安」=敷居を低く
  という図式が成り立つのでは?

 *其処で、700〜800度にもなるガスバーナーの使用は「想定外」?
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 「出火場所」は特定出来ず。運悪く、出火当時T市では最大瞬間風速13.5m。

 炎や煙は幾度も風に煽られる。30台近い消防車が出動するも消火迄約8h。

 被害に遭ったのは・・・

 男性4人死亡。火災当時、4人は、冷却装置の配管交換に伴う溶接作業中で、

 使用していたガスバーナーの火が、何らかの理由で「発泡ウレタン」に引火、

 燃え広がったと見られている。裏付ける様「おが屑やウレタンが大量に有り」

 「発泡ウレタン」の特性・・・
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  ●石油由来

  ●可燃性が高く、同様の大規模火災が、道内外で度々発生。
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  □1986年 E市 学生会館新築工事
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   *溶接の火花が「発泡ウレタン」に引火。作業員2人死亡。
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  □1998年 F市 H工場(今回の当該企業)
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   *揮発性の高い塗料での塗装と溶接作業により、火災発生。
    その後、「発泡ウレタン」に引火。1万3200平方メートル全焼。
    死傷者17人。
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  □2010年以降 S市 「発泡ウレタン」引火3件 全部溶接・切断中
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  ●断熱性に優れ、1940〜50年代から使用されている。
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  *室温を一定に保つ必要がある食品工場や低温倉庫等で幅広く利用。
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  ●燃焼速度が、格段に速い。

  ●引火点は310度と、他の材質に比べて、高い為、
   ライター等の火力では、直ぐに引火しない。

  ●だが、今回の様な「溶接」「切断」作業に使うバーナーは、
   700〜800度と高温な為、数十秒加熱されれば、発火する。
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   *細心の注意を払う。しかし、火花が"予想外"の処に飛ぶ場合もある。

   *"予想外"に備えての準備はしないの?火種(ガスバーナー)を使うなら、
    火の元(発泡ウレタン)は、完全防備しなければ、危ないでしょうよ。
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 今回も"予想外"か・・・
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 しかし、こんな熟練工(ベテラン)が・・・
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 ■この業界では、道内で、知らない人がいない程、腕の立つ職人

 ■常に、安全重視で、危険な作業には時間を掛ける人。

 ■安全確認が慎重過ぎて、時には、お客さんを怒らせてしまう程。
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 *他人の評価は「死者を鞭打たない」。特に、日本では。逆に言うと、もし、
  それだけの方であったならば、「火の元(発泡ウレタン)」にはもっと気を
  配ったのではと、悔やまれてならない。
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 ■引退しても、「引っ張りだこ」で、引く手数多だった。

 ■仕事に厳しいが、後輩を一生懸命指導。技術が有り、確実に仕事をする。
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 だが・・・

 事故は起こった。どんな人が、どんな良い証言をしようが、それらが完全に、

 『無事故』を証明するものではない。当日の体調、天候、周辺の状況、準備。

 どんなに注意しようとも『完璧』はない。だからこそ、こんな事故が起こる。

 死因は・・・

 「発泡ウレタン」が燃えた事により発生した『有毒性のシアン化ガス』吸込。

 準備としては、溶接作業の火花の引火を防ぐ為の「防護シート」その他には、

 「消火用バケツ」等を持ち込んでいたとの事。「防護シート」は使用した?

 もし・・・

 前出の「安全確認に慎重過ぎ」の人がいたら、当然、使用していたよねぇ?

 それとも、これも前出「火花が"予想外"の処に」で「防護シート」防げず?

 確かに、費用掛かるけど、やはり「スプリンクラー」は必要なのではない?

 昨日も「安全」だったから・・・

 今日も「安全」とは限らない。毎日、毎日の怠らない準備。99回の成功は、

 必ずしも「100回目の成功」を保証しない。毎日、毎日の仕切り直し大切。

 こういう世の中だからこそ、市も企業も「安全」に妥協するな。最優先順位。

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