現場警察官の嘆き

「おれたちゃ、つらいよ！」現場警察官の嘆き

【点数稼いでも給料は同じ】

　　　今、"現場警察"では、どうなっているかを今回、次回と実例を交えながら報告して行き
　　ます。

　　　経費が無いのに、上からは「実績、検挙率を上げろ！」との号令で事件が作られたり、
　　検挙率を上げる為、過去、現在、全国で行われた『とんでもない事例』を紹介します。

　　　よく一般に「点数稼ぎだ」「月給や賞与の為の資金、実績作りでは？」と言われていま
　　すが、点数稼ぎをしても自分の身になる事は少ないです。例えば、交通課に配属されたく
　　て、アピールする為に交通違反の取締りをガンバル人がいますが、実はそれは皆さんが
　　"違反しているから"取り締まられるのですよ！

　　　給料などは決められていて、昇給以外は上がりません。頑張って、試験勉強して、昇任、
　　昇給を目指しますよ！

【犯罪発生率が高い要因とその問題点】

　　　そもそも、犯罪発生率が高かったり、事故も多いので捕まる人が少ない方が異常です。
　　犯罪率が上がっているのは、警察だけではなく、注意する人が少なくなったり「我関せず」
　　が当たり前の世の中になった事や昔からあった些細な事やトラブルを犯罪と位置付けたり、
　　警察への協力が減少した事も要因だと思います。

　　　マスコミ報道で手口を公開するのも問題。

【苦しいデッチ上げの数々】

　　　でも、検挙率を上げなくてはならない。どうするか？

　　☆　拳銃や覚醒剤を自分で仕入れ、ロッカーなどに入れ、通報し、被疑者（犯人)不明で
　　　　成績を作る（北海道警察・稲葉元警部の事件等）。

　　☆　酔っ払いに、放置自転車を乗らせたり、通路を塞いで動かせて、自転車窃盗の現行犯
　　　　で検挙。

　　☆　ある事件の犯人や関係者など調べ、余罪等を隠し、後で検挙する。

　　☆　夏休み期間中の深夜、徘徊している学生などを自転車盗として補導し、親を身元保証
　　　　人として、引き取りに来させる（自転車盗は窃盗だが微罪処分として、留置されたり、
　　　　裁判にかけられたりしない為、前科としてはつかず、検挙率だけは上がる）。

　　☆　被害届を報告せず、破棄したり、隠してしまい犯罪発生率を上げない。

　　まだまだ、上げれば、キリが無い位、デッチ上げがありますがそうさせたのは誰のせい？

　　　本人達だけではないが腹が立つと同じに「明日は我が身」かも・・・これが今週のワン
　　ポイント・アドバイスです。

　　　次回は、新聞の小さな事件記事に潜む「信じられないほど底の深い犯罪」と実際にその
　　事件の解決に尽力した私が感じた被疑者、被害者、その関係者と警察のおかしな対応を報告
　　します。