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■□■ 医療再構築人T"緊急レポート"8 ■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ─────────────────────────────────── 2006年3月11日(土) 緊急市民フォーラム in 札幌(かでる2.7) ─────────────────────────────────── 『サハリンII石油天然ガス開発影響評価書の検証報告会』 〜斜里町における油汚染鳥の漂着 私たちは、何を問いかけられているのか?〜 主催:北海道ラプターリサーチ(代表・齋藤慶輔氏) 協力:国際環境NGO FoEJapan(Friends of the Earth) ─────────────────────────────────── 関連記事1 http://www.unlimit517.co.jp/ana88.htm 関連記事2 http://www.unlimit517.co.jp/ana89.htm "緊急レポート"1 http://www.unlimit517.co.jp/medi181.htm "緊急レポート"2 http://www.unlimit517.co.jp/medi182.htm "緊急レポート"3 http://www.unlimit517.co.jp/medi183.htm "緊急レポート"4 http://www.unlimit517.co.jp/medi184.htm "緊急レポート"5 http://www.unlimit517.co.jp/medi185.htm "緊急レポート"6 http://www.unlimit517.co.jp/medi186.htm "緊急レポート"7 http://www.unlimit517.co.jp/medi187.htm ─────────────────────────────────── 私は、開催の記事を、11日付の朝刊で知った。取り上げたばかりの記事だ し、どうしても、現状を"生の声"で、貴方に伝えたかったからです。 会場は、札幌駅から徒歩で10分ほどの公的な施設。座ると60名くらいの 所に、立ち見まで出現し、全部で、おそらく80名は超えていたと思う。こ の問題の深刻さに、研究者だけじゃなく、市民も非常に関心を寄せている。 私は、少し早く会場に着いたため、前から3列目の席を確保することが出来、 じっくりと、フォーラムの内容を聞くことが可能であった。その中で、特に、 印象に残った話を、記して行きたい。 ─────────────────────────────────── [最新情報] ─────────────────────────────────── 1."油汚染海鳥"新たに4羽見つかる 4月26日発表 ─────────────────────────────────── 根室管内羅臼町、根室支庁などは、26日、知床半島先端部の知床岬で、 調査を行ない、羅臼町側で、油が付着した4羽の海鳥の死骸を見つけた。 羅臼港内でも、3月、油の付いた海鳥1羽が保護されており、今回の死骸で、 根室海峡への油汚染の拡大が、確認された。 網走管内斜里町側のアブラコ湾でも、油が付着した海鳥と見られる羽の破片 など、約100個を、見つけた。 ─────────────────────────────────── 2.サハリンII中止を"WWF"が再要求 4月26日発表 ─────────────────────────────────── ロシアのサハリン大陸棚石油・天然ガス開発事業「サハリンII」に関連し、 NGOの世界自然保護基金(WWF)は、26日までに、絶滅が懸念されてい る「コククジラ保護策(というより全ての自然保護対策)」などが、不十分と して、事業を主導する英蘭系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルと、 同事業への融資を検討中の欧州復興開発銀行(EBRD)に対し、事業や融資 の中止を求める声明を発表。 WWFによる同事業に対する中止要請は、2005年11月に続き、2度目 EBRDは、近く開催する理事会で、3億ドル(約340億円)の融資を、 最終決定する見通しに、なっている。 ─────────────────────────────────── 3.サハリンIに、新たに"露会社"参入 4月28日発表 ─────────────────────────────────── ロシアの天然ガス供給・開発独占企業、ガスプロム社は、28日までに、 サハリン大陸棚開発「サハリンI」の天然ガス事業に参入し、中国、韓国 への輸出を勧める方針を、決めた。 これにより、日本政府が目指してきた「北海道経由で、首都圏に至るパイプ ライン(日本ルート)敷設による輸入」は、事実上、困難になった。 ─────────────────────────────────── 4.札幌で行われた"パブリックミーティング"議事録 ─────────────────────────────────── サハリンIIフェーズ2 欧州復興開発銀行(EBRD)プロジェクト 札幌におけるパブリックミーティング 2006年4月10日(月) 場所:札幌全日空ホテル ─────────────────────────────────── 1.SEIC(サハリンエナジー社)、JBIC(国際協力銀行) ─────────────────────────────────── ○FoE Japan 村上 正子氏 先ず、前置きが長すぎる(SEIC説明)。しかも、事実をねじ曲げて、 報告している。 村上氏が、下記の質問に、答える時間は、与えられなかった。 ●JBIC(国際協力銀行) 相田 氏 事実をねじ曲げているというのは、どの部分か?それが分かるのなら、 教えて欲しい。 ─────────────────────────────────── ○石狩市 先住民族(アイヌ人)代表 たけだしんじ氏 石狩自然を守る会 サハリンの漁獲量が、激減しているとの報告を聞いている。環境影響評価 (EIA)の前に、既に、工事が進められていた。「予防原則がない」 一度、失った命は、作れないのに、命を失ってから、対策しようとする。 ●SEIC(サハリンエナジー社)副社長 デビッド・グレア/松本氏 エネルギーの需要を満たしつつ、環境に配慮をしている。コククジラは、逆 に、個体数が増えている。油漏れが指摘され、住民訴訟を起こされている エクソン社に関しては、対策がしっかりなされないと、原油の輸出はさせな い。 ─────────────────────────────────── ○オホーツクの漁業関係者 今後、漁業資源が、枯渇していかないか、本当に心配。SEICは、話し合 いに応じる気はあるのか? サハリンだけじゃなくて、日本国内にも、交際拠点を作るべきだ。 ●SEIC(サハリンエナジー社)副社長 デビッド・グレア 今後、利害関係者(ステークホルダー)とのネットワークを作って行きたい。 ─────────────────────────────────── 2.欧州復興開発銀行(EBRD)、SEIC(サハリンエナジー社) ─────────────────────────────────── ○WWF Japanの関係者 海が凍り付いた時の「油流出対策」が作られていない。国際基準を満たして いない。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) 要件として、ロシア連邦の国内法に準拠しなければならないというのがある。 ─────────────────────────────────── ○先住民族(アイヌ人) けいら氏 地元の先住民族が、プロジェクトに対する抗議のために、座り込みをしたと 聞いている。 もし、いい関係というのが事実なら、「取り込む先住民族(必要あり)」と 「取り込まない民族(必要なし)」がいるのではないか?2年ほどの間に、 30万ドルもそのために、拠出している。 ●SEIC(サハリンエナジー社)副社長 デビッド・グレア 先住民族とは、非常にいい関係を、構築している。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) 2年ほどの間に、30万ドルというのは、それほど多い金額ではない。しか も、このお金は、あくまでも「先住民族側のニーズ」で、出している。我々 が、選別して、渡している訳ではない。人権侵害なしとの認識である。 ─────────────────────────────────── ○質問者不詳 以前、JBIC(国際協力銀行)は、先住民族の問題は、あくまでも、 「他の国の民族の問題で関係ない」との態度を示していたように思うが? ●JBIC(国際協力銀行)高岡氏/欧州復興開発銀行(EBRD) 少数民族に対する影響は、しっかり考慮している。 ─────────────────────────────────── ○女性 海が凍った時の油流出の問題について、30年前に起きた北海油田のケース が「ノウハウ」として、全く生かされていない。また、ロシアには、情報を 隠蔽する体質が、あるのではないか? ●欧州復興開発銀行(EBRD) これは、決して、対処出来ない問題ではない。サハリンの油は、2時間以内 に、50%が揮発してしまうほど、揮発性が高く、しかも、軽い。ロシアに 関しては何とも言えないが、サハリンIIプロジェクトについては、積極的 な情報開示、透明性を重視して、進めている。 ─────────────────────────────────── ○漁業協同組合 関係者 知床の油汚染鳥の問題についても、ロシア国内では、日本で「油流出」と 報道している。2国の間には、密接な連絡による結び付きがない。 融資元である欧州復興開発銀行(EBRD)は、どこまで、油流出に関する問 題の「伝える義務」や「予防の義務」を、SEIC(サハリンエナジー社) に、言えるのか? ハバロフスクの関係機関が「シンガポールからでは遅い」と言っているが? ●欧州復興開発銀行(EBRD) 予防義務や伝える義務に関しては、「ティア1(訓練)」「ティア2(会社)」 「ティア3(非常事態)」と分けて、万全の態勢が取られている。 非常事態については、"シンガポールのレスキュー隊"(大規模な油流出に対 応出来る会社はここを含めて、世界で2社しかない)が、直ぐに、現場に向 かえるようにしている。何もしていない訳ではない。レスキュー隊が、到着 するまでの間、現場では、緊急措置をきちんとした上で、待っている。 ─────────────────────────────────── ○質問者不詳 サハリンIIプロジェクトの工事レベルは、日本より、30年は、 遅れているのではないか? ●SEIC(サハリンエナジー社)副社長 デビッド・グレア 工事、施行の段階では、「見苦しい作業」は、ある意味、当然である。 オープンにしているため、これは、各国のメディアにそのまま流れる。 しかし、現在は、2年前より、工事技術は、高くなっている。世界を見ても、 Best Practice(最良慣行)と呼べるのではないだろうか。 ─────────────────────────────────── ○日本野鳥の会オホーツク支部 川崎氏 現状、知床の油汚染鳥に関しては、十分な対策がなされていない。これは、 日本の"縦割り行政の弊害"でもある。しかし、日本以上に、ロシア政府は、 油に対する認識が甘いように、感じられる。 ─────────────────────────────────── ○日本オイルエンジニアリング 宮内氏 先ほど、質問に出ていた北海油田に関しては、ほとんどの海域で、氷結が起 きないので、あまり「ノウハウ」としては、残っていない。一部の氷結する 地域では、対策は、出来ていると聞く。 ─────────────────────────────────── ○網走漁協 北村氏 もし、SEIC(サハリンエナジー社)の油を積んだタンカーが、オホーツ ク海で、事故を起こした場合、どういう対応を取るのか? ●SEIC(サハリンエナジー社)副社長 デビッド・グレア 船舶に関しては、常に、状態を把握しています。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) 事故に対する資金の割り当てが、あります。 ─────────────────────────────────── ○FoE Japan 村上 正子氏 SEIC(サハリンエナジー社)を、3年前から、「自ら進んで対策してい る」と評価する欧州復興開発銀行(EBRD)。もう融資することが決ってい るのなら、何故、こんな公聴会を開いたのか?意味がないのでは? SEIC(サハリンエナジー社)からの報告に虚偽がある。油の流出に関し ては、報告の量とは、全く異なり、2004年に、ロシアにある海底調査会 社が調べたところ、「28.3t」もの油流出の跡が、見つかっている。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) しゅんせつ船の座礁事故で、28.3tの油が漏れたのではないか? ─────────────────────────────────── ○網走漁協 関係者 船舶の機関が故障した場合、曳航していくことは、可能なのか? ●SEIC(サハリンエナジー社)副社長 デビッド・グレア 曳航については、共同演習なども行って、満足した結果を得ている。 実際に、アイスクラス・タグボートを、3隻用意している。これは、世界的 な標準の船であり、馬力も十分である。これから見ても、ロシア側の能力は、 侮れない。30年遅れているという発言は、心外である。 共同演習については、 ○質問者不詳(上記、発言について) 30年遅れているというのは、あくまでも、「河川工事」のことであり、 「船舶」のことに、触れたものではない。 ─────────────────────────────────── ○猛禽類医学研究所 齊藤 慶輔氏 ─────────────────────────────────── 『環境影響評価(EIA)補遺版 検証報告書』を配布した上で、発言。 以下は、協力した専門家の一覧・・・ 猛禽類研究所 齋藤慶輔、国立環境研究所 福島路生、 北海道ラプターリサーチ 渡辺由希子、山科鳥類研究所 茂田良光 帯広畜産大学 藤巻裕蔵、トドワーキンググループ 石名坂豪 他 ─────────────────────────────────── 開発海域は、「干満の差が激しい」。干潮時に、もし、油が漏れた場合、 極めて速やかに対処しないと、脆弱性が高いラグーン(内海)に沈殿してしま う。そうなると、2次、3次被害を受ける動植物が、増大する危険性アリ。 底なし沼になってしまうので、重機を使うのは、無理である。ヘリコプター のアクセスうんぬんではなく、「物理的な清掃」について、お聞きしたい。 詳細は、ミーティング後に…。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) 油は、「ブーム?」を使い、ラグーン(内海)への流入を防ぐ。この際に、 分散剤は使わない。油の移動に関しては、ヘリコプターで、アクセスし、 吸着剤を、散布。 ─────────────────────────────────── ○海上災害防止センター 関係者 タグボートの守備範囲を考えても、外国船籍の対応については、限界がある。 ─────────────────────────────────── ○トドワーキンググループ 渡辺氏 海洋性哺乳類(トド、アザラシなど)の情報収集が不十分の上、表記に間違い がかなり見られる。それらをきちんと踏まえた上で、環境影響評価(EIA) の継続的なプロセスを、望む。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) 具体的な指摘は、とても有り難い。是非、個別に話をしたい。環境影響評価 (EIA)のベースラインにおける間違いについては、徐々に訂正して行きた い。 ─────────────────────────────────── ○猛禽類医学研究所 齊藤 慶輔氏 EIA、EIAの補遺版(アデンダム)が、信用出来なかったので、日本の 専門家が集まり、調査を開始、「検証報告書」を作らざろう得なかった。 連絡が来たのが、1週間前。しかも、日本では一番忙しいとされている 年度末。一応、連絡をしたが、「透明性」「平等性」「独立性」において、 前向きな答えを受け取ることが出来なかったので、出席を断念した。 「オオワシの巣の数字」について、2003年時点で、分かっていたにも 拘わらず、なぜ、その数字を記載しなかったのか? (SEIC、EBRD共に、答えにならず) ●SEIC(サハリンエナジー社)副社長 デビッド・グレア それなら、なぜ、3月30〜31日に、サハリンで行われた「専門家会議」 に出席しなかったのか? ─────────────────────────────────── ○北大 藤井氏 片方で、プロジェクトを進行させながら、情報収集をするというのは、 やり方として、おかしいのではないか? トドについては、書かれていたが、オットセイの記載がほとんどなかった。 ─────────────────────────────────── ○元気な女性 ナイジェリアのパイプライン破損について。オオワシを含めて、生態状況の 調査が、不十分。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) パイプラインの材質については、精査している。また、施設ごとに、膨大な 資料を見ていて、その上で、十分に、環境には、配慮している。 ─────────────────────────────────── ○WWF 外国人 ロイターの批判記事について。「環境部門に、圧力があった」という話。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) ラミエール総裁は、現状に、相当満足している。現場の施工担当者の力の 評価も高まっている(河川横断工事)。「ニシコククジラ」についても、バン クーバーの会議で、報告するほど。「少数民族開発会議」については、ここ 2〜3ヵ月で、非常に、グレードアップしている。 EBRDの期待度と、現場が、かなり近くなって来ている。継続的なモニタ リングは、今後も続けて行く。環境部門は、現在、6人で担当しているが、 誰も圧力を受けたという話はない。よって、ロイターの発表は、ウソ。 ─────────────────────────────────── ○WWF Japan 関係者 欧州復興開発銀行(EBRD)は、先ず「融資ありき」という態度である。 あくまでも、中立的な立場にいるべきで、自己満足的な投資は、すべきでは ない。しかも、多くの国で、このプロジェクトを承認していない現状を、 もっと踏まえるべきである。 ●欧州復興開発銀行(EBRD) 融資に前向きなのは、SEIC(サハリンエナジー社)の動き(情報公開や 透明性など)や、環境に対する取り組みを考えれば、当たり前のことである。 ─────────────────────────────────── ○猛禽類医学研究所 齊藤 慶輔氏 野生動物について、もっと、「現状の数字の把握」をすべきである。 ─────────────────────────────────── 【拓コメント】 貴方を始め、多くの方の御協力、本当に、感謝致します。これで、人間によ る"地球破壊の目盛り"が、少しでも、戻ればいいのですが・・・。 「壊したものは、2度と、戻ってこない」 このシンプルだけど、忘れてはいけない命題を、いつも人々は、心の中に持 ち、行動しなければ、いけないと思います。こういう人々が、1人でも多く なれば、多くの地球上に住む(人類以外の)仲間達と、一緒に、仲良く、 暮らして行けると、痛感しています。 今後とも・・・ この問題に関しては、新しい情報が入り次第、このメルマガに掲載し、随時、 取り上げて行きたいと、思います。 ─────────────────────────────────── ↓もっと詳細を知りたい方はこちらをどうぞ↓ ▽知床・油汚染海鳥漂着問題 http://blog.livedoor.jp/abura060303/ ▼サハリンII 石油天然ガス開発 環境影響評価(EIA)補遺版 検証報告書 http://www.unlimit517.co.jp/eiahoikensho.pdf ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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