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1200万都市にある名門動物園に勝った!! 今ではサクセスストーリーに挙げられる動物園も8年前はどん底に喘いでいた・・・。 【日本一の動物園を2ヶ月も・・・】 北海道旭川市にある旭山動物園が東京にある名門・上野動物園の入園者数を2ヶ月連続で 上回った。[7月]旭山185、461人 上野149,197人 [8月]旭山321、500人 上野 約231、500人 北海道第2の都市とはいえ、旭川市の人口は約36万しかいない。周辺を含めても50万 にも行かないだろう。一方、東京都は単純計算で1200万、周辺を含めると軽く2000 万を超えてしまう。東京に比較し、わずか3〜4%の人口しかいない動物園が勝ってしまう。 しかもずっと日本の動物園界の最高峰だった名門・恩賜上野動物園を抜いたのである。こ れを『快挙』と呼ばずして、何を快挙と呼ぶのか。確かに甲子園で優勝した駒大苫小牧もす ごいことだったが、これはその偉業をも凌駕している(恩賜とは「天皇や主君から賜った」 という本当に由緒のある所の意)。 しかし、この旭山動物園もエキノコックス症の影響などで8年前までは年間で今の1ヶ月 の人数にも達しない26万人くらいまで落ち込んでいたのだ。 それを変えたのは何か??? 【旭山を変えたのは職員達の発想】 園長を始め、職員達は危機感を持ち、アイデアを出し合った。そこで出てきたのが「行動 展示」による園の大改革だった。つまり、通常その動物が住んでいる環境に近い展示の仕方 を目指すということだ。 中身は敢えて、詳しく言わないが・・・工夫している点を下記に挙げてみよう。 *「オランウータン空中運動場」⇒お腹に赤ちゃんがしがみつく母親が高さ16mの綱を渡る。 *「ペンギン館」⇒水槽に設けたトンネル内を人が通り、愛らしいペンギンが水中を泳ぎまわる 姿をゆったりと観る事が可能。 *「あざらし館」⇒ここにもペンギンと同じような"マリンウェイ"と呼ばれるホールがあり、ゆ ったりとした水槽を自然に泳ぐあざらしを観る事が出来る。 *「共生関係」⇒自然界で起こる通常現象の再現(ゾウとホロホロ鳥、サルとホロホロ鳥など)。 他にも・・・「夜の動物園」「ホタルの小道」など聞いているだけでワクワクし、想像を掻き立 てられる展示もなされている。 《今後》 *「チンパンジーの森」(仮称)⇒森の中からチンパンジーが人間に向かって、歩いてく るようなイメージにするとの事(市長より発表あり)。 【人、知恵、工夫が肝要】 旭山は動物の種類や個体数が特に多いというわけではないごく普通の中規模動物園だ。た だ、動物園内のパネルはほとんど職員の手作りだし、「動物の魅力を伝えるのはどうしたら いいか?」など成功した今でも手を抜くことなく、常日頃から熱く議論を戦わせている職員 達がいる。 今までに入園者数が激減し、いくつの動物園が閉園しただろうか?その度に受け入れ先が あればいいが、常に右往左往させられるのが『動物達』なのである。人気の無い動物は知ら ない内に処分するなどというケースもあると聞く。 こういう悲惨な末路を動物達に用意しないように"人""知恵""工夫"を最大限に使えば、地 域や動物園を再生することが可能だということを「旭山動物園」は示してくれた。 「ほら、そこの動物園。入園者が少ないと嘆いてばかりいないで"知恵""工夫"、それと人を 育てることをもっと考えたら。人だって、動物の一員なのだから」 【追伸】 ただ、一つ問題がある。それは嬉しい悲鳴なのだが『人が増えた』ということだ。その弊 害として、親子で行っても「ゆっくりと動物達を観られない」という苦情が増えたようだ。 しかし、知恵と工夫で苦境を乗り越えて来た職員達なら何とか解決して行くことだろう。
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